NYダウ: 20663.02  △56.09 (5/18)
NASDAQ: 6055.13  △43.89 (5/18)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は前日の急落の反動やウォルマート・ストアーズ(WMT)の好決算を好感し反発しました。前日終値近辺で小幅に揉み合う展開が続いたダウ平均ですが、取引終盤で買いが優勢となると一時は150ドル以上上昇する場面もありました。引けにかけて上げ幅を縮めたダウ平均は結局56ドル高の20,663ドルと3日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も43ポイント高の6,055ポイントとなっています。

2.経済指標等
5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は38.8と前月から上昇し市場予想を上回りました。一方で4月の米景気先行指標総合指数は前月比0.3%上昇しましたが市場予想を下回っています。また、先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比4,000件減の23万2000件となり市場予想を下回って改善しています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスや一般消費財・サービス、情報技術などの9業種が上げ、電気通信サービスは1%を超える上昇となりました。一方でエネルギーと素材の2業種が下げています。

4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を上回ったウォルマート・ストアーズが3%超上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。一方で5‐7月期の売上高見通しが市場予想を下回ったシスコシステムズ(CSCO)が7%を超える下落となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。ダウ平均構成銘柄以外では、開発中の肺がん治療薬に関し良好な結果が出たと発表したインサイト・コーポレーション(INCY)が急伸しています。中古車販売のカーマックス(KMX)も目標株価の引き上げを受けて大きく上げています。ラルフローレン(RL)は決算が最終赤字に転じたことで下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.23%となりました。ドル円は円安に振れ111円台半ばで推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が上昇したことや、ドル円も円安となっていることから本日の日本市場は反発でのスタートが予想されます。米国市場が小幅な反発に止まるなか日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)