NYダウ: 20651.30  ▼6.72 (4/11)
NASDAQ: 5866.77  ▼14.15 (4/11)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はシリアや北朝鮮に対する地政学リスクの高まりを受けて小幅反落となりました。下落して始まり145ドル安まで売られたダウ平均は押し目買いが入り午後になって持ち直したものの、前日終値近辺では上値が重く結局6ドル安の20,651ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も14ポイント安の5,866ポイントとなっています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や金融、素材などの7業種が下げました。一方で不動産や資本財・サービスなどの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向
強気の投資判断を好感してウォルト・ディズニー(DIS)が堅調だったほか、投資判断の引き上げを受けてハードディスクドライブや半導体メモリー事業を展開するウエスタンデジタル(WDC)も買われ、ウエスタンデジタルは52週高値を更新しました。一方で1株利益の見通しが市場予想を下回った貨物輸送のハブ・グループ(HUBG)が急落しています。また、特許使用料を巡ってアップル(AAPL)を逆提訴した半導体大手のクアルコム(QCOM)が訴訟問題の先行き不透明感を嫌気した売りが出て下落しました。アップルも1%安となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.07%低い2.29%となりました。ドル円は地政学リスクの高まりを受けて円高が進み109円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場はドル円が円高となっていることから続落でのスタートが予想されます。本日もドル円の動向に神経質な展開となりそうで、こうしたなかで日経平均が6日に付けた年初来安値(18,597円)を試すような展開となるのかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)