NYダウ: 20550.98  ▼45.74 (3/27)
NASDAQ: 5840.37  △11.64 (3/27)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はトランプ政権の政策運営に対する不透明感が引き続き重石となるなか小幅に高安まちまちとなりました。100ドル以上下落して始まり取引開始直後に183ドル安まで売られたダウ平均ですが、押し目買いが入り下げ幅を縮めると昼過ぎには18ドル安まで持ち直しました。その後も小幅安で推移したダウ平均は結局45ドル安の20,550ドルとなり、およそ5年8ヵ月ぶりとなる8日続落で取引を終えています。また、S&P500株価指数も2ポイント安の2,341ポイントと3日続落となっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は11ポイント高の5,840ポイントと続伸となっています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスや不動産、金融などの7業種が下げました。一方でヘルスケア、素材などの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向
原油価格の下落を受けてシェブロン(CVX)が1%を超える下落となり、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。長期金利の低下や政権の政策運営に対する不透明感からゴールドマン・サックス(GS)も1%を上回る下げとなっています。一方で欧州連合(EU)の欧州委員会がダウ・ケミカル(DOW)との経営統合を条件付きで承認したことでデュポン(DD)が1%以上上げ、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。ダウ平均構成銘柄以外では、強気の投資判断を受けて写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を運営するスナップ(SNAP)が大幅高となりました。カルバン・クラインなどの高級ブランドをライセンス生産するG-3アパレル(GIII)は決算で最終損益が赤字となったことから急落しています。

5.為替・金利等
長期金利は0.03%低い2.38%となりました。ドル円はやや円安に振れ110円台後半で推移しています

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でダウ平均が下げ渋ったことや、ドル円もやや円安となっていることから本日の日本市場は反発でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の19,000円を回復しそうですが、上値を伸ばして日足の一目均衡表の雲の上限(19,141円)を上回れるかがポイントとなりそうです。なお、本日は3月末決算銘柄の権利付き最終売買日です。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)