NYダウ: 21115.55  △303.31 (3/1)
NASDAQ: 5904.03  △78.59 (3/1)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は早期の利上げ観測が高まったことによる金利上昇を受けて金融株が買われたことや、トランプ米大統領の議会演説が波乱なく終わったことも買い安心感につながり大きく反発し、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。大きく上昇して始まったダウ平均はその後もじりじりと上げ幅を広げると取引終盤には356ドル高まで買われました。ダウ平均は引けにかけて上げ幅をやや縮めたものの、303ドル高の21,115ドルと大きく上昇し、初めて21,000ドル台に乗せ2営業日ぶりに史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も32ポイント高の2,395ポイントとなりこちらも2営業日ぶりに史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も78ポイント高の5,904ポイントとなり2月21日に付けた史上最高値を更新しました。

2.経済指標等
2月のISM製造業景況感指数は57.7と前月から上昇し2014年8月以来2年半ぶりの高水準となり市場予想を上回りました。1月の米個人所得も前月比0.4%増となり市場予想を上回っています。一方で1月の米個人消費支出(PCE)は前月比0.2%増となったものの、昨年12月から伸びが鈍化し市場予想を下回りました。食品とエネルギーを除いたコアPCE物価指数は前年同月比1.7%上昇し市場予想と一致しています。1月の米建設支出も年率換算で前月比1.0%減となり増加を見込んでいた市場予想を下回りました。2月の米新車販売台数は年率換算で1758万台となり市場予想とほぼ一致しています。 米連邦準備理事会(FRB)が公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、すべての地区で景気は緩やか、または穏やかに拡大したと総括し、ほとんどの地区で穏やかな景気拡大が続いたとした前回から表現を変えました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ金融が3%近く上昇したほか、エネルギーが2%高となり素材も2%近く上げました。一方で公益事業と不動産の2業種が下げ、公益事業は1%近く下落しています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が上げました。なかでも米FRB高官の相次ぐタカ派発言による金利上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)が3%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。ゴールドマン・サックス(GS)も2%近く上げています。また、2019年までの3年間で220億-240億ドルの株主還元を目指すと発表したマクドナルド(MCD)も1%高と堅調でした。一方でウォルマート・ストアーズ(WMT)と投資判断の引き下げが嫌気されたインテル(INTC)の2銘柄が下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、相次ぐ目標株価の引き上げを受けて顧客管理ソフト大手のセールスフォース・ドット・コム(CRM)が大幅高となったほか、堅調な住宅市場を背景に決算が市場予想を上回ったホームセンター大手のロウズ(LOW)が急伸しています。半導体大手のマイクロン・テクノロジー(MU)も投資判断の引き上げを好感して大きく上げました。一方、決算で売上高が減少したのを嫌気した売りが出た家電量販店大手のベストバイ(BBY)が大幅安となっています。

5.為替・金利等
長期金利は米FRB高官の相次ぐタカ派発言を受けて早期の利上げ観測が高まり0.06%高い2.45%となりました。こうしたなかドル円ではさらに円安が進み一時114円台を付ける場面もありました。朝方は113円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場で主要3指数が揃って史上最高値を更新したほか、ドル円も一段と円安となっていることから本日の日本市場は大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が1月4日に付けた昨年来高値(19,594円)を更新できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)