1.概況
本日の日経平均は246円安の1万8891円と4日ぶりに反落しました。TOPIXやJPX日経400も下げたものの、新興市場のマザーズ指数や東証2部指数は上昇と主要指数は高安まちまちでした。先週末の米国市場は上昇しましたが、ドル円が113円台まで円高に振れたことを受け日経平均は199円安と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を広げるとまもなく258円安と1日の安値をつけました。その後は安値圏でのもみ合いとなり前場を203円安で終えました。後場に入ってしばらくは前引け水準での推移が続いた日経平均ですが、ドル円がやや円安に戻したことを受け13時半頃から下げ幅を縮めると一時は1万9000円の節目を回復する場面もありました。ただドル円が再び円高に振れると日経平均も再度下げ幅を広げ、結局1日の安値圏で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は2兆2005億円となりました。東証33業種は金属製品のみ小幅に上昇し、残る32業種は下落しました。中でもその他金融業、保険業、不動産業などが大きな下げとなりました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金トップに大塚ホールディングス(4578)が入って4%超下落しました。同社は24日から日経平均株価に採用されるため、それに絡んだ商いが膨らんだとみられます。また、売買代金2位に入った東芝(6502)は9%の大幅高となりました。分社化されると報じられている半導体事業に複数の投資ファンドなどが興味を持っていると報じられたことが買い材料となったようです。また、売買代金5位に入ったブイ・テクノロジー(7717)は16%超の大幅高で昨年来高値を更新しました。独自に開発した有機ELディスプレーについて500億円規模で中国メーカーと交渉中と一部で報じられたことが材料になったとみられます。その他の売買代金上位銘柄はソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)など軒並み軟調でした。
【VIEW POINT: 明日への視点】
円高進行を受け日経平均は4日ぶりに反落しました。今週は日本企業の10-12月期の決算発表が始まります。本日の引け後に安川電機(6506)が発表を行ったほか、日本電産(6594)、アドバンテスト(6857)、ファナック(6954)、三井住友FG(8316)、野村総合研究所(4307)、NTTドコモ(9437)など時価総額が大きく注目度の高い企業が今週決算発表を予定しており、円安進行を受けた業績予想の修正などに注目が集まります。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)