NYダウ: 19819.78 ▼13.90 (12/29)
NASDAQ: 5432.09 ▼6.47 (12/29)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は米金利低下でゴールドマン・サックス(GS)やJPモルガン・チェース(JPM)などの金融株に売りが出て小幅続落となりました。朝方は三桁下落の後の自律反発で上昇して始まったダウ平均ですが、40ドル高余りで上値が伸び悩むとしばらくしてマイナスに転じ昼過ぎには40ドル安余りまで売られました。しかし、下値も限定的で底堅さをみせるなかプラスとなる場面もありましたが、前日終値近辺で上値が重く結局ダウ平均は13ドル安の19,819ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も6ポイント安の5,432ポイントとなっています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万件減の26万5000件と改善しています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融やエネルギー、一般消費財・サービスなどの5業種が下げました。一方で公益事業や不動産、電気通信サービスなどの6業種が上げ、公益事業は1%を超える上昇となっています。
4.個別銘柄動向
脳腫瘍関連の治療薬で進展があったと発表したバイオ製薬のフォートレス・バイオテック(FBIO)が20%高と急伸したほか、最大5億ドルの信用枠を獲得したと発表した小売りのシアーズ・ホールディングス(SHLD)も10%高と急伸しています。また、金価格の上昇を受けて金鉱株のニューモント・マイニング(NEM)も大幅高となっています。一方で米食品医薬品局(FDA)から細菌性肺炎の治療薬である抗菌剤で成人向け新薬の承認申請が却下されたと発表した製薬のセンプラ(CEMP)が6割近く下落し急落しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い2.47%となりました。ドル円は116円台半ばで推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が続落となったことで本日の日本市場は続落でのスタートが予想されます。本日は年内最終取引となる大納会ですが、日経平均が節目の19,000円を維持し、昨年末の終値(1万9033円)を上回って年間リターンがプラスで取引を終えられるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)