サンプラザ中野だー!
いやー、今朝(31日)は緊張したよ。映画監督初体験日だったのだ。パチンコ店でのシーンだったのだ。開店前の時間しか借りていないので、俺は5時起きで現場に赴いたのだ。
俺が到着したとき、スタッフはすでに集合していた。冷え込んだ路上で、パチンコ店の鍵が開くのを待っていた。近づいていくと俺を確認した何人かが、「監督、おはようございます」
と声を掛けてくれた。じーん。「そうなのだ、俺は今日監督なのだなぁ」と、しばし感激したよ。
俺が監督をさせてもらうのは「ござまれじ」という不思議な名前の映画だ。これはかの秋元康氏が企画したテレビ番組「24ピース(TBS)」と連動している。企画の趣旨は、「一本の映画を24人の監督が撮る」というものだ。その24人の中の一人が俺なのだ。
俺が取るシーンはいたく短い。多分5分もないくらいだ。俺は秋元氏が書いた台本を基に構想を練った。絵コンテをそれなりに描いてみた。そしてスタッフミーティングに臨んだ。
とある会議室に入ると男性が6名テーブルについて俺を待っていた。挨拶が終わり、俺の絵コンテがコピーされ配られた。
「それでは一通り説明を」
そう髭をたくわえた助監督さんから促された。俺はすでに舞い上がりかけている。
「えー、最初のマスの中の絵は・・・」
「それはカットですね」
マスではなくカットというらしい。
「この場面は・・」
「なるほどつまりこういうシーンですね」
「はい・・」
と素人丸出しであった。
なにせ初監督の俺には、映画用語が異国の言葉のように響いたのであった。そして今朝の撮影。気が付くとスタッフの数は40人くらいに膨れ上がっていた。プロの役者さんは3人。あの石田純一さん、もとチェッカーズの藤井尚之君、そして川原さぶさん。
皆さんに芝居をつけて(演出して)、そのシーンが良いのか悪いのか瞬時に判断していかねばならない。これはスリリングだった。
タイムリミットは開店30分前の9時半まで。ちょっと凝った作りにしたので、カット数が意外に多い。しかしみなさんにテキパキと進行していただき、なんとか時間内に収まった。感謝である。
一番時間をとったのは、店長役で出演した俺自身の演技。3カットで、それぞれテイク3(3回撮り直し)してしまった。
この初めての経験をして思ったのは、あの竹中平蔵氏の自民党のお偉方との折衝のことだ。初めての「根回し」で大変だっただろう。俺はいじめられていないが、竹中氏はどうだったのだろう。俺には映画の一シーンだけだが、彼には日本の命運がかかっている。頑張って欲しいものである。
サンプラザ中野:数々の爆発的ヒット曲を生み出てきた「爆風スランプ」で活躍。現在はパッパラー河合と共に「スーパースランプ」として活動中。
自身のホームページでも意外な側面を見ることができる。
http://www.kk.iij4u.or.jp/~sunplaza/