騰落レシオというテクニカル指標があります。値上がり銘柄数と値下がり銘柄数との比率で計算され、相場の人気をはかるためなどに使われます。日経新聞にも毎日掲載されています。ちなみに、3/4時点の東証一部の騰落レシオ(25日)は、98.5%。値上がり銘柄数と値下がり銘柄数が同じであれば100%ですから、値下がり銘柄数の方が多いということになります。

日経平均やTOPIXと相関関係があり、騰落レシオが上昇傾向にあるときは日経平均やTOPIXも上昇、騰落レシオが低下傾向にあるときは日経平均やTOPIXも下落する、といった基本的なことをまず押さえてください。下のグラフをみると、株価と騰落レシオのピークやボトムはが一致しやすい傾向にあることがわかります。

一方、今、奇妙な現象が起きています。2010年4月高値時に153.2%まで上昇した騰落レシオは、概ねそのあとは、100日から150日の周期でピークを付けにいく傾向があったわけです。しかし、2013年7月高値時のピーク(140.71%)以降は、130%以下の推移が3/5時点で149日続いています。グラフを見ればよくわかりますが、株価は上昇しているのに、騰落レシオの方は上値が切り下がってきています。昨年7月高値時のあとは、見た目以上に個別色の強い展開が続いた、ということなのかもしれません。それは今も続いています。たとえば、イメージですが、市場にある資金が一定としましょう。300銘柄のうち、ある日に150銘柄上昇し、150銘柄が下落しました。翌日の取引で前日上昇した銘柄が売られ下がり、下落した銘柄が買われ上昇したら、騰落レシオは前日と変わりません。

過去にあった同じようなケース(騰落レシオが煮詰まる)では、あるタイミングから急速に過熱圏(全面高)に向けて上昇した経過が見受けられます。

もう、そろそろではないでしょうか? 騰落レシオがずっと低迷し続けたことなどは無かったわけですから。どんな材料、どんなかたちで過熱圏まで跳ね上がるのでしょうか?

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以上

東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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