日経平均は今週に入ってからの上昇によって、チャート上で何か変化があったかどうか。取引時間ベース、終値ベースともに2/12の戻り高値を上回りましたので、いったんは底割れリスクが遠のいた、といえるかもしれません。昨年12月安値15,150円~15,170円処を上値で意識しながらも、25日移動平均線が上昇しやすくなるタイミングまで日柄調整といったイメージではないでしょうか。
前回お話しましたように、「空売り比率」が高水準です。先日の日銀のニュースにかなりポジティブに反応したように、買い戻しが加担されますので大幅高になりやすいのは確かなようです。あわせて、日経平均オプションの15,000円のコールの建玉が3月限29630枚(2/18現在)、4月限で14351枚(同)あるのも気になりますね。

今後の個別株を見る上でのポイントですが、以下のような見方はどうでしょうか?昨年4月~5月高値を起点に3つのパターンに分けられます。①4月~5月高値から上値と下値を切り下げ調整が続いている、②9月~10月に4月~5月高値を更新したあと調整が続いている、③上昇が続き12月~1月に高値をつけた銘柄、に分けことができます。

その中でも、日経平均が11月以降、上昇に勢いがついていく過程で、逆に勢いが一段と鈍っていったのは、4月~5月高値から上値と下値を切り下げている銘柄に多いです。主力株では、コマツ(6301)や日産自動車(7201)、アンリツ(6754)など。ただ、それらは足元、日経平均の上昇の勢いが低下するのとは対照的に、上昇力が回復しつつあります。突然出てくる可能性がありますので、要注意で見ておく必要ありですね。

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東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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