沖電気工業(6703)の株価の切り返しは凄い。2/4に発表された決算を好感しての動きですが、直近の下げ幅の半値以上を取り戻しました。
2014年3月期の営業利益予想を240億円→260億円(前期比92.9%増)に上方修正しました。8年ぶりに復配だそうです。中国やブラジルでのATM事業が奏功し、来期からはロシアやインドネシアにも販路を拡大するもようです。携帯端末などの世界的な普及で錯覚しがちですが、新興国における公共関連や金融サービスはまだまだ伸びる、という感触を得ることができました。
株価推移も特徴的なのです。いつかご案内したかもしれませんが、株価推移からはもっと前から上昇基調を強める兆候があったということです。総合電機といわれる5社(日立、東芝、三菱電機、NEC、富士通)の一部と沖電気の株価推移を比較しました。
何回もこの理屈は述べましたが、現在から近い過去に大天井がある銘柄は、上昇の持続性が低いということです。グラフの中では、2000年に大天井だったNEC、2007年に大きな高値の山をつくった東芝(6502)などがそれにあたります。東芝との比較感から、日立の株価は2007年の高値が小さな山にとどまったために、現在株価は高値に迫っているのがわかります。そこを超えれば、株価は一段と強くなる。一方、沖電気は1990年の高値を切り下げる動きが続いています。だから最注目すべき。立ち上がり始めた相場です。これから超えなければいけないフシはありますが、中長期で420円コース、720円コースになるかもしれません。
東野幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
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