さて、前回は日本株の見方をお話させていただきました。昨年の上昇の勢いが今年の前半は続くだろう、といった見方でした。しかし、その動きを決めうる米国市場はどうか?ダウ平均を中心に考える必要もあると思います。テクニカル分析が続きますが、ひとつの見方としてお話させていただきます。

ダウ平均の現時点の史上最高値は12/31に付けた16,576ドル。9月高値15,676ドル~10月安値14,776ドルまでの下げの倍返し(V計算値)16,576ドルとピッタリです。2011年10月安値から2012年10月高値までの上昇幅(2,954ドル)に対するE計算値16,564ドルともおおむね重なっています。日柄面からも、12/31は2011年10月安値~2012年11月安値までの「283日」を先の延ばしたタイミングで、短期的には頭打ちになりやすかったのだと思います。

仮に、高値更新後に予想される上値の目安は、2009年3月安値~2011年4月高値までの上昇幅(6,263ドル)を2011年10月安値からの上昇とみたN計算値16,918ドルです。2013年10月安値を起点に目先波動の三段上げとなるシナリオですが、三段目の上昇幅は一段目や二段目よりも短くなる公算が大きいとみています。

このまま順調に下値を切り上げたとしたら、2013年5月高値から10月安値までの「94日」を先の延ばした2/21前後に高値変化日が到来するのかもしれません。上昇一巡後は2009年3月安値~2011年10月安値までの「650日」を先の延ばした5/2前後まで比較的大きな調整を入れる可能性が高く、2011年4月高値からの調整幅2,155ドル以内にとどまれば、2009年3月安値を起点とした中勢波動の三段上げ目に繋がる展開が予想されます。上値メドは、2009年3月安値~2011年4月高値までの上昇幅(6,263ドル)を2011年4月高値に加えたE計算値19,074ドル前後を予測できます。

2014年の日本株の株価見通しは前半上昇・後半下落といった見方が市場のコンセンサスになっている感があります。しかし、いつもコンセンサス通りにはなりません。もし、ダウ平均が上記のようになったとしたら、日経平均株価も2月にかけて高値更新後は5月まで調整、年末にかけてじり高といった妄想が出来上がります。

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東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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