日経平均は仕上げ終了か?と思わせるような上げピッチですね。日銀金融政策決定会合の前後がターニングポイントです。円安による企業業績の上方修正期待はあるも、短期的には過熱感が強く調整含みが予想されます。クリスマス休暇・年末年始を前にボラティリティが高まるチャンスは明日ぐらいまででしょう。

輸出関連に目先売りが予想される一方、個人の短期資金は低位の中小型株から金融株中心に低位大型株にシフト。2005年の相場を思い出すところであります。月足を見て下さい!見るだけでも興奮してきますけど、当面はメガバンクを中心に金融ディーリング相場に期待したいですね。

さて、毎年おなじみとなりましたが、大納会・大発会の前後の動きです。図表①をみてください。過去の12月~1月にかけての動きをみると、直近5年平均や10年平均でみると、12月末から1月上旬にピークをつける傾向があります。

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今年は12月に入り、昨日で13営業日を経過したところですが、例年以上に上げているのがわかります。そういった意味では、高値警戒感も当然の感覚になってくるわけです。

しかし、1985年以降、12月相場に入り13営業日が経過した時点で5%以上上昇した年を調べると3回(90年、93年、09年)しかありません(図表②)。

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2000年以降では1回だけでした。その3年の平均や2009年単年と今年の推移を比べると、そろそろピークアウトか、1月に向けて上昇が続くかの正念場といえます。そういった意味では、材料が比較的少ない来週の動きは本当の意味での力比べになるでしょう。日本株の好調な動きを背景に、海外勢が買い増してくるかもしれません。今回に当てはまるかどうかは分かりませんが、1月中頃に高値を付けることが多いのは、年初めに運用資金の配分を決めた海外勢の買いが入る傾向があるからです。米国企業の第4Qの決算発表と重なりますので混乱しがちですが、1月中旬の海外勢の買いを見込むのであれば、もう少しロングはそのままでいいのかも。

一方、日経平均のミラーチャートが現実化してきました。年初来高値を付けた3/27を中心としたミラーチャートが続くとすれば、昨年6/17安値~7/8高値まで上昇した値幅786円程度が、短期的な調整幅と推測することができます。調整後に上昇が続けば、2010年4月高値11,408円に至るような、より強めの上昇が生じてくるシナリオもありえると思います。長い眠りから覚めた、メガバンクが引っ張っていくのでしょう。月足を見てください!

東野幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ