日経平均は仕上げ相場がスタートしました。2010年4月高値を起点とした右肩下がりの上値抵抗線(現在9,850円前後)に到達できそうな雰囲気です。やはり、衆議院選挙のあとの日銀金融政策決定会合あたりがターニングポイントになってくるのでしょうか。あすはメジャーSQですが、SQ前後が分岐点になりやすい習性も頭に入れておく必要がありますね。一方、12月第1週(12月3日~12月7日)における現物と先物を合算した投資主体別の売買動向ですが、海外投資家が4週連続の買い越し(2,688億円程度)、個人は4週連続の売り越し(-1,271億円)となりました。個人の売り越し基調が続いている間は、上値余地は残っているといった見方もできます。
東鉄工業(1835)に注目しています。首都直下地震に備え、新幹線、在来線、駅施設等の耐震補強対策工事の施工は社会的使命となっています。JR東日本による今後5年間を整備期間とした約3,000億円の耐震補強対策は恩恵大。株価の方は夏場以降の高値水準を維持する動きが続いてきましたが、今日は1,010円前後の壁を上回ってきました。1993年の高値1,340円が視野に入ってきたとみています。
カシオ計算機(6952)は人気ブランド製品が北米やアジア向けで好調を維持。今期の想定為替水準は1ドル=80円、1ユーロ=100円です。円安で業績増額修正への思惑が強まりやすい環境に加え、信用の売り残が買い残を大幅に上回っており、株価上昇の支援材料です。株価は2006年高値2,815円を起点に一時は1/6以下まで売り込まれましたが、二番底形成から一段高を試す局面に入ってきたとみています。最初の上値メドは780円前後、その次は950円前後とみています。
私が勤務する「株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ」は平成24年12月1日をもちまして、「株式会社DZHフィナンシャルリサーチ」に社名変更しております。これを機に新たな決意をもって鋭意努力いたす所存でございます。何卒変わらぬご支援ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
最後にもう一つ。社外で活動しているNPO法人日本テクニカルアナリスト協会が主催するセミナー案内です。12月15日(土)、九州セミナーを開催いたします。場所はアクロス福岡。時間は14時~16時まで。日本を代表するテクニカルアナリストの宮田直彦氏をお招きし、「エリオット波動論・サイクル論によるマーケット見通し」についてお話頂きます。是非。ご参加ください。詳しくは下記URLよりご覧ください。
http://www.ntaa.or.jp
東野幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ