日経平均は10月に3位、11月は1位。これは、アジアの主要10カ国の株価指数(中国以外)における月間のパフォーマンス順位です。日経平均は11月、5.8%上昇しました。ちなみに、11月の2位は台湾の加権指数、3位はインドのムンバイSENSEX30です。
昨年以降、月別で遡ると面白い傾向があります。日経平均は一度、トップ3位以内に入ると、2ヶ月以内にワースト3に入る傾向があります。例えば、今年2月は1位、3月3位のあとは4月に10位の最下位。6月2位で7月は10位の最下位など。3ヶ月連続でトップ3には入ったことがないことも特徴です。上げたら売り、下げたら買いのリターン・リバーサルで資金を流している短期の海外投資家の影響が多少はある、ということなのでしょうか?

12月は全体相場、この勢いはもう少し続くとみるものの、月間ベースでは注意が必要だということになりそうです。では、とりあえず短期的には、逆に11月相場で下げた銘柄に注目してみましょう。と、昨日ピックアップした直後でありましたが、いきなりの銘柄がありました。小型の部類ですが、日本パーカライジング(4095)、わらベや日洋(2918)など。考えていることは同じだなぁ~といつも思います。そのほかでは、イーピーエス(4282)、日機装(6376)、バロー(9956)、ウエルシアHD(3141)なども11月に下げた銘柄です。

中長期では、バンダイナムコHD(7832)に注目です。特に、主力のコンテンツ事業では「機動戦士ガンダム」シリーズ中心に映像音楽コンテンツや、ソーシャルゲームなどが好調。今後は本格展開する海外事業、アジア展開においては、日本で人気のプラモデルや大人向けのコレクション性の高い玩具などを中心に、日本と連動した展開をしていくそう。11月の株価は7.7%下落しました。
11月は大型株が全体相場を牽引しました。しかし、足元は小型株のパフォーマンスが優勢です。そこに少し後れているのが中型株。中型株といってもなかなかピンときませんが、TOPIXの規模別分類でMID500というのがあります。バンダイナムコHDは、その中でピックアップした銘柄です。

東野幸利

株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ