ファーストリ(9983)が決算発表後に急落、といっても中長期でみると全然下げてないのに気付きます。米国ユニクロで売上が伸び悩んだことや、中国と韓国の景気減速の影響で計画比下ブレしたことなどが急落の要因となりました。いくら何でも下げ過ぎのような気もしますが、これまで堅調だった反動が一気に出たような感じです。会社計画がもともと高かったのか、それとも市場の期待値が高過ぎたのかは知りませんけど、いずれにしても、今のマーケットが成長株を再び評価するには、一度コンセンサスを冷まし、期待値を下げる必要があると感じました。

それと、ドル/円相場。チャート上では一目均衡表の雲(抵抗帯)を再び越える円安となってきました。大企業製造業の想定為替レート79.06円も上回ってきましたね!実勢為替レートが半年遅れてボトムアウトした想定為替レートを上回るゴールデンクロスです。日銀による追加緩和を示唆する先行シグナルになれば面白いですが・・・

来週から始まる企業の決算発表では、マーケットの反応を見極めたい局面です。内需は下方修正で売り、外需は下方修正で買いと考えて正しいのかどうか。業績堅調なファーストリが決算発表後に売られ、下方修正懸念のあったコマツ(6301)が「営業利益が従来予想並み」と新聞記事で伝えられ、株価は上昇しています。日経平均の今日までの大幅4連騰は、その小さな新聞記事がヒントだったのです。「先生!その発想でいいですか?」。

個別株では、通信設備・機器関連が元気です。通信大手が相次いで高速通信サービス「LTE」の高速化を打ち出す中、需要が盛り上がってる、ぐらいは想像できるのではないでしょうか。

その関連銘柄を株価の動きで3つに分けました。今年前半高値を上回ったコムシスHD(1721)、今年前半高値を前にもみ合いのアンリツ(6754)、今年前半高値から上値を切り下げる電気興業(6706)です。もし、3ヶ月程度先を見据えたとき、どの株を選びますか?ちなみに、アンリツ(6754)は2008年安値から6倍近くになっています。3ヶ月後に検証してみましょう。

東野幸利

株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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