配当利回りの高い一部の主力株の下値を買っている様子ですが、全体相場にはなかなか波及せず。今晩のECB理事会やあすの米雇用統計だけでなく、東京市場がお休みの間には中国の8月の消費者物価・鉱工業・小売指標の発表がありますし、来週はFOMC、欧州の方でもいろんな動きがあります。週末にはメジャーSQなどもあるので、動けないのも無理はありません。
ただ、このムードは米国市場も同じ。先行き不透明感が一段と浸透するなか、高値更新のアップル株ばかりを買っている様子です。その反動の下げが気になるところですが、ただ、下げてない銘柄はやっぱり強いですね~。
国内では信用の期日売りなどで、ダラダラ下げる銘柄が多くなってきましたが、それによって銘柄間の株価水準の高低がはっきりしてきました。今後リターン・リバーサルもいいけれど、「逆張り」よりもあえて強い銘柄を買った方がよさそう。前回もお話しましたが、とにかく相対的に下げてない主力株に注目でしょう。アップル株は米国や世界でも時価総額首位ですが、逃げ場はやっぱり国内首位のトヨタ株かも。
個別ではサンリオ(8136)に注目しています。欧州の景気回復力が弱いことを背景にややネガティブな見方がでてきていますが、米国でのライセンス事業の利益成長、今後はアジア、ロシア、中近東などへの開拓などを背景に期待できそう。仮に、ユーロが戻る場面では注目できるところだと思います。6月の戻り高値2987円を超えると3600円程度までの戻りを予想しています。
エイベックス・グループHD(7860)は独立系のエンターテイメント会社。ソフトバンクと組みスマホに音楽・映像を配信する新会社設立の材料で、8月は1479円まで上昇する場面がありました。2008年安値から底値を切り上げ、2010年9月高値1290円を上回ったことで、中期上昇局面に入ったと確認できる局面です。信用残の取組面からは好需給、低PERである点にも注目です。
OKI(6703)は9/3に上値を試す場面がありましたが、押し戻される展開となっています。25日移動平均線や基準線に戻りを抑えられる一般的によくある動きです。9/13前後にどちらかに動きだす展開か。104円~106円、110円などを次の節目と想定しています。
日経平均のチャート分析上では、年末にかけては200日移動平均線の動向が焦点になってきそうです。非常に重要だと思いますので、次回はそれについてお話できればと思っております。
東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ
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