商いの低迷は相変わらずですが、これぞ「閑散の売りなし」でしょうか、8月の日経平均は第1週目に3.93%上昇したあと、先週の「お盆週」にも3.05%の続伸となり、一気に7/4の戻り高値を更新。「二番底」を形成する展開となりました。

2000年以降の12年間を遡ると、8月15日を含む「お盆週の騰落(15日が土日の場合は前週)」と「8月の月足陰陽」は一致する傾向があります。つまり、お盆週に上昇すると8月の月間ローソク足は白抜きの陽線、お盆週に下落すると8月の月間ローソク足は黒塗りの陰線になるということ。でも、それは何となくわかるような気がします。

しかし、直近の2007年以降の5年間のうち、8月のお盆週までの騰落とその翌週から最終週にかけての騰落は、逆になるケースが4回あったことも見逃してはいけません。

残すは最終週のみとなりましたが、31日にはFRBバーナンキ議長のジャクソンホール講演なども予定されており、手が出しづらい相場環境ではないでしょうか。

日経平均のお盆週までと最終週までの騰落率(8月、週間累積ベース)

(株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ 作成)

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2007年 ~お盆週 -10.16%

2007年 ~最終週 8.36%

2008年 ~お盆週   -0.57%

2008年 ~最終週 0.50%

2009年 ~お盆週 2.31%

2009年 ~最終週 -3.79%

2010年 ~お盆週 -2.93%

2010年 ~最終週 -1.48%

2011年 ~お盆週 -11.76%

2011年 ~最終週 2.64%

2012年 ~お盆週 6.98%

2012年 ~最終週 ?

4-6月の決算発表が終了し、弊社アナリストが「通期の経常利益見通しに対する進捗率」を集計したところ、意外と進捗率の高い企業が多い印象を受けました。それなのに、通期の見通しを期初計画(4~5月に発表)から全く変えていない企業は結構多い。かなり慎重になっているということですが、逆にいうと、どこかのタイミングで上方修正をアナウンスする可能性があるということ。もちろん、世界の情勢にもよりますが・・・
株価推移からも判断して、私が個人的に少し気になった銘柄を挙げますと、トヨタ自動車(7203)の進捗率が35.8%。以下、NTT都市(8933)46.0%、日野自(7205)30.1%、日立ハイテク(8036)33.7%、DOWA(5714)36.2%、野村不HD(3231)37.4%、JR東日本(9020)36.8%、豊田通商(8015)27.5%、日立キャピ(8586)28.5%、ABCマート(2670)27.2%
そういえば、平成25年の歌会始のお題は「立」。日立グループがんばれ!!

最後にOKI(6703)です。8/13に95円まで戻したあとは、深押しなくもう一段戻りを試す場面がありそうです。83円までで下げ止まり、92円を超えてくるとその可能性は高いと考えられます。

東野幸利

株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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