今回で「相場一点喜怒哀楽」は第76回目となります。一目均衡表の時間論の考え方に基本数値という考え方がありますが、その中に「26」という数値があるのは何回も紹介させていただきました。その「26」を一期と表現し、その三倍(26+26+26-2)は「76」という基本数値になります。「76」は一巡(三期)と表現し、相場に一巡感が出やすい日柄と一目山人氏は言及しています。「26」の九倍は「226」(26+26+26+26+26+26+26+26+26-8)となり一環、さらに一環の三倍は「676」で一巡感という表現をします。

 昨年12月に一目均衡表の「準備構成」についてお話させていただきました。株価の二番底パターンのことです。その時、なぜ紹介したかといいますと、ちょうど、10月安値に対して11月安値が二番底になる可能性があるかな~と思ったからです。結果的になったと思われる銘柄とならなかった銘柄があるのですが。
 もう一度簡単に説明させていただきますと、長期間の下げ相場から上げ相場に移るときに形成される底入れのパターンです。
 基本の考え方は、最初の安値から26日(基本数値)の期間内において、戻り高値を経て、次の安値が最初の安値を下回らずに反発し始めるものです。その26日(基本数値)の期間内というのが非常に重要なのです。なぜ重要かといった部分まで説明すると長くなりますので割愛しますが、その最初の安値から次の安値までの線を準備構成線といいまして、次の安値が最初の安値を下回れば準備構成は成り立たず、次の更なる安値で同じパターンが出ればそれを繰り返し観察していくといった考え方です。

 そして、次の安値からは株価の放れ(マド、空)を作って上昇するパターンがよいとされており、酒田手法でいう「三空」などが見られればよりベターです。実際、11月安値から放れ(マド、空)を作って上昇している銘柄は意外とたくさんありますよ。

 準備構成後の目標値の皮算用は簡単です。10月安値から最初の高値までの値幅がポイントになってきます。つまり10月安値と11月安値の間に形成された高値までの値幅。その値幅を二倍して、10月安値から上げた値が目標値となります。
 例えば、10月安値から「一巡」前後に目標値に到達した銘柄などを探してみてください。その値幅の四倍、さらに上に倍化していく目標値もあります。でも、達成できるかどうかは別物。二倍、三倍、四倍と順に追っていく方法が適当でしょう。
 現在の上昇相場が継続するならば、10月安値から上記の日柄を含めた基本数値などの横の時間軸と、10月安値から最初の上昇値幅の何倍であるのかどうかの縦軸とが、上手く合致する水準が均衡するポイントになりえるのです。
東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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