東京都の昨年の現金の落とし物(正確には警察に届けられた現金の落とし物)は36億7千万円となり、過去最高となったとのこと。これまでの最高は1990年の35億円で、リーマンショック直後の2009年には25億円まで落ち込んだとのこと。むぅ。景気が良くなって来た影響ではないかとの記事を読んだのですが、果たしてどうなのでしょう?

そもそも全世界的にキャッシュレス化が進んでいる中で、30年近く前の、しかもバブル期を超える現金が拾われたと云うのが、どうもしっくり来ません。もしかすると拾われた現金はバブル期の方がずっと多くて、しかしお金に対する欲望がその頃の方が強いので、警察に届けられた比率が今の方がずっと高いのかも知れません。そのように裏スジを読むと、景気回復とは随分色合いの違う風景が見えてきます。市中通貨流通量も随分増えてますしね。データの解釈は、中々難しいものです。

因みに36億円のうち27億円は落とし主に返還された、5億円は落とし主が現れず拾った人に渡され、そのうち4億円は権利の放棄などで東京都の収入になったとのこと。いい国ですね。