先週の中国株ですが、上海総合指数は反落、深セン総合指数と創業板指数は続伸、香港ハンセン指数は続落となりました。反落となった上海総合指数ですが、週初14日(月)は続伸からのスタートでした。米国のトランプ次期大統領のインフラ投資拡大政策によって金属価格が上昇し、非鉄金属などの素材関連が上昇したほか、中国中鉄や中国中車などのインフラ関連、海運、物流も上昇。また、世界的な銀行株の上昇や堅調な中国経済の拡大から銀行株も上昇しました。なお、14日(月)に発表された中国の10月の鉱工業生産は6.1%増となり、予想の6.2%は下回ったものの、9月の6.1%増から横ばい。また、10月の小売売上高も10.0%増と、市場予想や9月実績の10.7%を下回りましたが、特に材料視はされませんでした。

ともあれ14日(月)は続伸からのスタートとなったわけですが、ドル高が急激に進む一方で、人民元の下落も急激に進んでおり、中国からの資金流出懸念が高まったことで、15日(火)~17日(木)は概ね横ばいの展開となりました。そして18日(金)は人民元安が止まらず、2008年以来の元安水準に達すると、資金流出懸念が一層高まって株価は下落し、上海総合指数は週間でも前週末比で小幅なマイナスに沈みました。なお、18日(金)には中国の10月の新築住宅平均価格の上昇率が9月の1.8%から1.1%に鈍化したと発表され、不動産規制策への懸念が薄れた結果、不動産株は上昇。また、週間では中国政府の財政出動を期待して、中国中車などのインフラ関連株は比較的しっかりとした動きになっています。

一方、香港ハンセン指数は週初14日(月)に大幅下落。米国経済の加速期待や米国長期金利上昇を背景に、米国への資金流出が懸念されました。また、中国本土株同様、人民元の下落継続による中国からの資金流出懸念や、深港通(香港市場と深セン市場の相互株取引制度)が予想よりも開始が遅れる見通しとなっていることも株価が軟調な材料となっています。ただ、15日(火)以降は概ね横ばいの展開となり、香港ハンセン指数は前週末比で0.8%の下落で引けています。今後の香港株の見通しですが、ドル高が継続するかどうかがポイントになるのではないでしょうか。12月の米国FOMCまではドル高圧力がかかり安い一方で、かなり過熱感も出ているところで、もしもドル高が一服となり、人民元安に歯止めがかかれば反発も期待できるところと思います。

コラム執筆:戸松信博
(グローバルリンクアドバイザーズ 代表取締役社長)