先週の中国株ですが、上海総合指数と深セン総合指数、創業板指数は反発、香港ハンセン指数は続落となりました。上海総合指数ですが1月18日(月)は節目となる2900ポイントを割ってスタートしたものの、自律反発があってその後は上昇。翌19日(火)は2015年10-12月期のGDP成長率の発表があり、市場予想の6.9%増を下回る6.8%増という結果で株価は一時下げに転じたものの、その後は金融緩和や景気刺激策への期待が膨らむ形で値を上げていきました。その他、中国政府が製造業の過剰な生産設備の削減を約束したことや習近平国家主席が中東を訪問したことを材料に一帯一路政策の関連銘柄が買われたことも株価を押し上げる要因となりました。

しかし、20日(水)にはすぐに利食い売りの動きが優勢となって反落。さらに香港市場が急落したこともあり、21日(木)は大幅続落となっています。中国当局が資金需要の高まる旧正月前の対策として、今週に入って公開市場操作を通じ、1兆元超の資金を短期金融市場に供給したことなども材料となりましたが、影響は限定的でした。ただ、22日(金)は日本や香港をはじめとしたアジアの株式市場が強い動きとなったことから後場にかけて上昇し、節目となる2900ポイントを回復して週の取引を終えました。また、この日は年1回の重要な政治イベントで、3月に開催が見込まれる両会(全国政治協商会議と全国人民代表大会)の前に、省レベルでの両会が開催されると報道があったことから、国有企業改革の進展が期待されたことも相場にプラスとなりました。

一方、香港株は米国株が先々週末に大きく下落して終えた流れを受けて、18日(月)は大幅続落でスタート。19日(火)は中国本土株と同じように、中国の金融緩和や景気刺激策を期待した買いが入って大幅反発となったものの、20日(水)は米ドルに対しての香港ドルの急落が資金流出を加速させるのではないかとの懸念から大きく売られて急反落。21日(木)も前日夜の米国株や、日本の株式市場が急落したことを受けて更にリスクオフの動きが強まって続落となり、3年7カ月ぶりの安値を付けました。22日(金)は21日に欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が3月にも追加金融緩和を行う可能性を示唆したことから日本の株式市場をはじめとしたアジア市場全体が急反発し、香港市場も反発の動きとなりました。

今週の中国株ですが、22日夜の米国株市場が反発したことからも、続伸でのスタートとなりましたが、まだまだ油断できないところと思います。先週の中国本土株や香港株の値動きを見ると急落と急騰が続いている上、急落時には出来高が増え、反発時の出来高は前日よりも減少しているといった印象です。これは長期下落トレンド時特有の株価の流れです。中国を含めた各国の中央銀行がインパクトのある金融政策の発表を行うといった大きなイベントがあるまで、この流れは変わらない可能性があり、注意を要するところと思います。

コラム執筆:戸松信博