テレビを付けると渦巻きかアザラシの映像ばかりです。確かに渦巻きは気になります。タマちゃんも可哀相です。しかしあまりにも報道が偏っていないでしょうか。
海外では北朝鮮を巡る報道が昨日・今日と活発でした。昨日NYタイムズが、ブッシュ政権の方針がもはや北朝鮮に核兵器を保有させないことではなく、核兵器の輸出をさせないことにシフトしたと報じ、その件が他のメディアを騒がせました。今日になってからパウエル国務長官が方針のシフトを否定するコメントを出しましたが、NYタイムズの報道が正しければ日本にとっては重大事です。日本の安全保障はどうなるのか。経済だけでなく、日本の根本的な考え方の議論にまで及ぶテーマです。しかし日本におけるメディア・カバレージがあまりにも低い気がします。
いつも思うのですが、我が国の国会などを見ていると、いかに本当に大切なことの議論に時間を掛けず、いかにどうでもいいことに多くの時間を費やしていることか。呑気は我が国の一大特性でしょうか。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。