信じられません。言葉を失います。銀行・生保間の資本の持ち合いが、この一年間で約2兆2000億円から更に一割ほど増えたそうです。お互いに資本を出し合って自己資本を充実させるという手法は、ラウンド・トリップというか、不透明なものを感じます。企業がある人にお金を貸し付けて、そのお金でその企業に出資させると、それは「仮装払い込み」(いわゆる見せ金)といい商法違反で増資になりません。
銀行間で資本の持ち合いをしようとしても、それも原則として資本の充実とは勘定されません。しかし例えば劣後債を発行日の翌日以降に購入して持ち合うことにすると、それは資本の充実になるそうです(発行日取引の場合は勘定できません)。しかし銀行・生保間に至っては制限がありません。金融庁は「ルール上認められている」として問題視してないそうですが、このようなルール自体を問題視しないことを私は問題視します。