NT倍率が200日線まで低下

9月15日の東京株式市場では、日経平均をTOPIXで割って求めるNT倍率が、一般的に長期トレンドをみる200日線まで低下しました。9月に入って2度目となります。

NT倍率の上昇時はいわゆるAI・半導体株の影響を受ける日経平均が相対的に優位、低下する局面では銀行などの時価総額が大きい業種に影響を受けるTOPIXが優位とみるのが一般的です。2026年のNT倍率は6月25日の18倍でピークを打ち、その後はAI・半導体株の調整によってTOPIXが相対的に優位となり低下が鮮明になりました。

一方、2026年4月の低下局面と同様、7月は200日線でサポートされ、一時的に上昇した後、再び足元では200日線まで低下する局面となっています。多少の前後はありながらも、200日線をサポートとして、再び上昇局面入りなのか、それとも200日線を下回って低下基調が続くのか。10月以降の相場を予測する上でも重要なポイントになり、物色の捉え方も変わってくるとみています。

NT倍率はしばらく上昇しない可能性が高い

そこで、もし上昇局面に入る場合は再びAI・半導体株が有望ということになるのかどうか。上昇局面となれば、多少なりともその傾向が強まると思われます。図表1のように、2025年4月の急落時の安値を100として日経平均とTOPIXを並べると、依然として日経平均のトレンドの方が強い。ただ、トレンドの面で出遅れ感があるからこそ、足元で強さが目立つTOPIXの方に上昇余地が大きく、NT倍率はむしろ一段と低下するのではないかと考えることもできる局面です。

【図表1】トレンドは依然として日経平均の方が強い
出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチ作成

例えば、図表1に、時価総額が大きい銘柄で構成されるTOPIX500バリューとTOPIX500グロースを組み入れると、図表2になります。TOPIXとTOPIX500バリューは当然のことながら、ほぼ連動していますが、日経平均とTOPIX500グロースは2025年後半からかい離し始め、2026年の6月にはかなり大きく差が開きました。

言うまでもなく、これはAI・半導体株の上昇によってもたらされた結果であり、当面の株式市場ではこの両者のかい離がどのように解消されるかが、ポイントになるとみています。

【図表2】日経平均とTOPIX500グロースのかい離に注目
出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチ作成

図表3でTOPIX500グロースの構成上位をみると、年初来のパフォーマンスはAI関連株以外では、あまり目立った動きはなく、このように大きな格差が生じています。むしろ、今後はこれまで上昇していない、あるいは下落している時価総額の大きな非AI・半導体関連への資金流入が、銀行株の上昇と相まってTOPIXを押し上げる展開になると予想しています。つまり、NT倍率はしばらく上昇しない可能性が高いとみられます。

【図表3】TOPIX500グロース  ウエイト上位の騰落率
出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチ作成