東京市場まとめ

1.概況

日経平均は374円安の64,768円と続落して取引を開始しました。中東情勢の一段の悪化が嫌気され、売りが先行した日経平均は10時36分に64,186円まで下げ、この日の安値を更新しました。前引けは545円安の64,597円となりました。

後場は一転して、下げ幅を縮小する展開となりました。大引け前には前日終値である65,142円まで上昇し、最終的には128円高の65,270円と3営業日ぶりに反発し取引を終えました。

TOPIXは7ポイント高の4,054ポイントで同じく3営業日ぶりに反発、新興市場では東証グロース250指数が1ポイント安の782ポイントで4日続落となりました。

2.個別銘柄等

任天堂(7974)は4.9%安の7,989円をつけ、続落となりました。9日、新作ゲームの紹介動画「ニンテンドーダイレクト」の配信の中で、多くのタイトルを発表したものの、内容の物足りなさを嫌気した売りが出ました。同配信では、人気作品「星のカービィ」の新作「星のカービィ ワールドビヨンド」を2027年春に発売するなどと発表しています。

リクルートホールディングス(6098)は3.6%高の15,850円をつけ、5営業日ぶりに反発しました。9日、国内証券が同社の目標株価を従来の1万8500円から2万円に引き上げ、これを材料視する買いが入りました。アナリストは、「株価上昇材料が豊富にあり、投資推奨」と評価し、現在の同社株価は求人サイト「Indeed(インディード)」の利益成長を十分に織り込めておらず、株価はまだ上昇余地があるとの見解を示しています。

三井ハイテック(6966)は4.6%高の940円をつけ、続伸となりました。9日、2027年1月期(今期)の営業利益が前期比54%増の195億円になる見込みと発表しました。従来予想の145億円から今期2度目の上方修正となり、好調な業績見通しが買い材料となりました。

パナソニック ホールディングス(6752)は2.7%高の4,292円をつけ、続伸となりました。9日、国内証券が同社の目標株価を従来の5,000円から5,600円へと引き上げ、これを材料視した買いが入りました。アナリストは、データセンター需要の拡大という環境要因と、グループの経営改革という個社要因の両面を背景に「従来期待を超える業績拡大局面に入った」と指摘しています。

詐欺・迷惑防止の迷惑電話フィルタなどを展開するトビラシステムズ(4441)は10.3%高の1,568円をつけ、大幅反発となりました。10日、2026年10月期(今期)の期末配当について従来計画の20円に、記念配当20円を加え、合計40円を見込むと発表しました。前期実績は21.3円であり、大幅な増配を好感した買いが入りました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は弱含んで推移したものの、終盤は下げ渋り、終わってみては小幅高となりました。米株価指数先物が時間外取引で上昇したことなどが、投資家心理の改善につながったようです。

明日に向けて、今晩発表される8月分の米生産者物価指数(PPI)とオラクル[ORCL]の決算発表が注目材料に挙げられます。FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策を占う上で、物価動向が一段と注目されており、インフレの高まりが示されるかが焦点となりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)