6月のパフォーマンスと過去2年の総括
戦略ポートフォリオの6月のリターンは6.17%で、配当込みTOPIXの1.05%を5%超もビートした。これだけの月間超過リターンは過去2年間で最大である。戦略ポートフォリオをストラテジーレポートで公開してきたが、この6月でちょうど2年になる。ここまでの成績をまとめると表1の通り。
対TOPIX列の下2行はトラッキングエラー(TE)とインフォメーションレシオ(IR)。
期間 2024.07–2026.06(24か月)、配当込み、コスト未控除(グロス)。
出所:QUICKデータより筆者作成
この2年間を振り返ると、運用開始直後から「令和のブラックマンデー」という大暴落に見舞われて散々のスタートであったが、幸いにも戦略ポートフォリオは下値抵抗力を発揮し、ほとんど下がらず、むしろこの間に超過リターンを積み上げることができた。スタートダッシュの大勝もあって、運用開始初年度は大幅にベンチマークをアウトパフォームすることができた。
ところが、運用2年目に入ると、その時期から様相を強めたAI・半導体株の一極集中相場についていけない。コアとして保有するソニーグループ(6758)やリクルートホールディングス(6098)、任天堂(7974)が重石となった。SaaSの死が日立製作所(6501)などにも及び、苦戦を強いられた。1年目に稼いだアルファを削る期間が続いた。
それでも徐々に立て直して、当時のレポートでも述べた通り2026年に入ると市場に負けないようになってきた。そして、前回「ここはコンセントレーション(集中)を強める局面だ」と宣言した通り、このAI・半導体株にうまく乗ってアルファを獲得したことは冒頭で述べた通りである。
この2年は令和のブラックマンデーで始まり、トランプ関税、イラン戦争、AI・半導体株の一極集中相場という非常に難しい環境の中での運用だった。市場に勝てない時期もあったが、それでも軌道修正を図り、最後は大きなアルファを収めることができたのは自信につながる。
ギャンブルと株式投資の最たる違い
さて、話は変わるが、ギャンブルの必勝法を教えよう。それは「勝ち逃げ」、つまり浮いている(儲けが出ている)時にやめることである。カジノ、競馬、競輪、宝くじなど胴元がいるギャンブルはリターンの期待値がマイナスなので、長く続けると絶対に負ける。ペイオフは長期的には期待値に収れんするという大数の法則による数学的必然である。期待値がマイナスであっても無論、勝つ局面はあるわけで、ポイントはそこでやめることである。ところが、そこでやめることができなのがギャンブルたるゆえんである。
株式投資は、当たり前だがギャンブルではない。期待値がプラスだから、ギャンブルとは反対に長く続けるとリターンが得られる可能性が高い。したがって、株式投資は長期投資が絶対だ。Stay invested.市場から退出せずに長期に運用を続けよう。
2年にわたって開示してきた戦略ポートフォリオだが、ここでいったん開示を終了する。この2年のトラックレコードを使って、あらたな企画を考案中である。また別の形で皆様にお会いできるのを楽しみにしています。
