東京市場まとめ
1.概況
前日の米国市場では、主要3指数が揃って続伸した流れを引き継ぎ、日経平均は327円高の54,066円と続伸して取引を開始しました。序盤は堅調な推移となったものの、10時頃から始まったトランプ米大統領の演説の内容がイランとの戦闘は早期に終結するといった期待をはく落させるものであったことが売り材料となりました。前場後半は売り優勢で、1,007円安の52,731円で前引けとなりました。
後場も安値圏で推移しました。大引け前の15時00分に1,466円安の52,273円をつけ、この日の安値を更新しました。その後も安値圏で推移した日経平均は最終的に1,276円安の52,463円で大引けとなりました。
TOPIXは59ポイント安の3,611ポイント、新興市場では東証グロース250指数が13ポイント安の723ポイントで取引を終えました。
2.個別銘柄等
三菱重工業(7011)は2.6%高の4,711円をつけ、続伸しました。1日、トランプ米大統領は、英国の新聞社インタビューで北大西洋条約機構(NATO)からの脱退について「真剣に検討している」と表明しました。NATOから米国が脱退すれば自国の防衛力強化が迫られるとの見方から、防衛関連株に買いが入りました。
キッコーマン(2801)は1.4%高の1,545.5円をつけ、続伸しました。1日、国内証券が同社の投資判断を3段階で真ん中の「2(中立)」から最上位の「1(アウトパフォーム)」に引き上げ、これを材料視した買いが入りました。アナリストは「目先は北米しょうゆの減速や原油高などが意識されているが、北米での強固な基盤からもたらされる安定成長への期待は変わらない」と指摘しています。
コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス(2579)は7.8%安の3,400円をつけ、大幅反落となりました。1日、国内証券が同社の投資判断を3段階で真ん中の「ニュートラル(中立)」から最下位の「リデュース(売り)」に引き下げ、これを嫌気した売りが出ました。一方で目標株価は従来の2,700円から3,000円に引き上げられています。
ワシントンホテル(4691)はストップ高水準となる21.8%高の1,677円をつけ大幅高で取引を終えました。1日、ビジネスホテル大手のアパホールディングスが同社の株式を5.08%保有していることが判明し、同業大手による大量保有とあって、業界再編の思惑などが買いを呼びました。
アストロスケールホールディングス(186A)は一時、ストップ高水準となる16.3%高の1,073円をつけ大幅続伸となりました。2日、午前に米航空宇宙局(NASA)は、月の周回をめざす有人宇宙船の打ち上げに成功したと発表しました。「アルテミス2」と称される今回の月探査計画がスムーズにスタートしたことで、先行きにおいて日本の宇宙関連企業にも追い風になるとの見方が買い材料となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
トランプ米大統領の演説から、日本市場は一転して売りが優勢で、日経平均は2.4%安で取引を終えました。米国とイランとで発言が異なるなど、今後も方向感に欠ける展開が続きそうです。
明日に向けて、国内では取引終了後にクスリのアオキホールディングス(3549)、西松屋チェーン(7545)、不動産投資の霞ヶ関キャピタル(3498)などの決算発表が予定されています。そのほかには、米国で新規失業保険申請件数や、2月の米貿易収支の発表がひかえています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
