【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,944.40  △209.52 (7/10)
NASDAQ: 13,685.48  △24.77 (7/10)

1.概況

米国市場は自律反発狙いの買いで4日ぶりに反発しました。29ドル安でスタートしたダウ平均は直後にプラスに転じるとまもなくして223ドル高まで上昇しましたが、朝方の買い一巡後に伸び悩むと昼過ぎには80ドル高余りまで上げ幅を縮めました。しかし、その後持ち直すと結局209ドル高の33,944ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も24ポイント高の13,685ポイントとなっています。

2.経済指標等

5月の米卸売在庫は前月比変わらずとなり減少を見込んでいた市場予想を上回りました。一方で5月の米卸売売上高は前月比0.2%減となり増加を見込んでいた市場予想を下回りました。5月の米消費者信用残高も前月比72億4000万ドル増に止まり市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち資本財・サービスやヘルスケア、エネルギーなどの7業種が上げ、資本財・サービスは1%を超える上昇となりました。一方でコミュニケーション・サービスや公益事業などの4業種が下げ、コミュニケーション・サービスは1%近く下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上げました。そのなかでもインテル[INTC]とアムジェン[AMGN]が3%近く上昇したほか、ホーム・デポ[HD]とウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]、ハネウェル・インターナショナル[HON]も2%以上上げています。一方でベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が2%を超える下落となり、マイクロソフト[MSFT]とトラベラーズ[TRV]、アップル[AAPL]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株の一角が軟調でグーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とアマゾン・ドット・コム[AMZN]が2%を上回る下落となり、テスラ[TSLA]も2%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.07%低い4.00%となりました。こうしたなかドル円はさらに円高となり141円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。ドル円がさらに円高となるなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)