日経平均は3万円台目前へ

日経平均は3万円が目前に迫ってきました。TOPIX(東証株価指数)は2021年9月14日につけた高値2,118.87ポイントを上回ると、1990年8月以来の高値水準となります。私が大学卒業後、証券界に入ったのが1991年4月ですから、初めての水準を経験することになります。

一方、さえないのが小型グロース株主体のマザーズ指数です。例えば、200日移動平均線からのかい離率を比べると、TOPIXの7.8%に対してマザーズは0.4%程度にとどまっています。年初からのパフォーマンスを比べても、TOPIXの11.8%に対して、マザーズは2.6%と相対的な出遅れ感が目立ちます。

海外投資家による日本株買いブーム、次は小型グロース株か

今、海外投資家は日本株に目を向けています。なぜ、小型グロース株には買いが入らないのでしょうか。むしろ売り越し基調です。要因をいくら探しても推測に過ぎないわけですが、日本の小型株をよくわかってないのが実情なのでしょう。

ただ、近い将来、動きだす可能性が高いでしょう。現在、マザーズ指数は保ち合いを形成していて、上げ下げのレンジが徐々に小さくなってきています。保ち合いはいつまでも続くものではなく、放れた方向にある程度のトレンドが発生する場合が多いのです。しかし、動き出すといっても上方向なのか、下方向なのかはわかりません。

その放れるタイミングが、今の強い日経平均やTOPIXに影響してくる可能性が大きいです。つまり、海外投資家による日本株買いブームが続くとすれば、次は小型グロース株を買ってくるはずです。

その結果、マザーズ指数は保ち合いを上放れる可能性が高いでしょう。そうなると日経平均やTOPIXはさらに上値追いに自信がついてくるでしょう。一方、マザーズ指数が保ち合いをここから下放れた場合、このタイミングはおそらく、日経平均やTOPIXの短期的な天井打ちのタイミングになることが予想されます。