【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,402.38 ▼198.77 (4/4)
NASDAQ: 12,126.33 ▼63.13 (4/4)
1.概況
米国市場は米雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が市場予想以上に減ったことで景気減速を懸念した売りが出て下落となりました。6ドル安でスタートしたダウ平均は朝方にプラスとなる場面もありましたが、33ドル高で伸び悩むとマイナスに転じ下げ幅を大きく広げました。昼過ぎに325ドル安まで下落したダウ平均はその後下げ渋り持ち直したものの結局198ドル安の33,402ドルで取引を終え5日ぶりに反落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も63ポイント安の12,126ポイントと続落となっています。
2.経済指標等
2月の米雇用動態調査(JOLTS)で求人件数は63万2000件減の990万件と2021年5月以来、約2年ぶりの低水準となり市場予想も下回りました。2月の米製造業受注も前月比0.7%減となり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、資本財・サービスが2%を超える下落となったほか、エネルギーと素材、金融も1%以上下げました。一方で公益事業とコミュニケーション・サービスなどの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではキャタピラー(CAT)が5%を超える下落となったほか、スリーエム(MMM)とトラベラーズ(TRV)も2%以上下げました。ダウ(DOW)も2%近く下落し、JPモルガン・チェース(JPM)とハネウェル・インターナショナル(HON)、ゴールドマン・サックス(GS)も1%以上下げています。一方でナイキ(NKE)とアムジェン(AMGN)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が1%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株の下げが目立ちマイクロン・テクノロジー(MU)が4%近く下げ、ウエスタンデジタル(WDC)が3%を超える下落となりました。エヌビディア(NVDA)とクアルコム(QCOM)も2%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は米雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が市場予想を下回ったことで0.07%低い3.34%となりました。ドル円は131円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)