今週(3月17日~3月23日)の相場動向

相場回顧 BTC:金とともに買いが強まるも米FOMCを受けて下落

ビットコインは、シリコンバレー銀行親会社の破綻申請やクレディ・スイス銀行の破綻懸念などを受けて銀行セクターへの信用不安が広がる中、金と同様に逃避資産として買いが強まった。USDCのディペグ問題を受けてステーブルコインへの懸念も継続し、暗号資産の中でもビットコインが逃避先として選ばれた。

3月20日には金が約1年ぶりに1オンス2000ドルを突破し、ビットコインもBTC=365万円(28,000ドル)を上抜けた。UBS銀行によるクレディ・スイス銀行の買収発表によって同行の破綻懸念が後退し、金の買いが一服すると、ビットコインも同様に上値が重くなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)前には銀行株の買い戻しにより米国株は堅調に推移したが、金融不安の後退や利上げへの警戒感から米国金利が上昇し、ビットコインはもみ合いとなった。米FOMCでは市場予想の通り0.25ポイントの利上げが決定され、2023年末の金利見通しは据え置かれた。

これを受けて一時BTC=378万円(29,000ドル)付近まで価格を伸ばしたが、直後、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がインフレ抑制を強調するタカ派寄りの発言をしたことで米国株とともにBTC=352万円(27,000ドル)付近まで急落した。週末にかけては利上げ停止観測で米国金利が下げに転じ、ビットコインは金とともに堅調に推移した。

 

来週(3月24日~3月30日)の相場予想

BTCは金との相関が強まる中で買いが継続する可能性、SVBショック公聴会に注目

金融市場では、金融システムを巡る不透明感は根強いものの、米国における利上げ長期化への懸念は後退している。米FOMCで追加利上げは決定されたが、声明文の中で「継続的な利上げが適切」との文言から「数回の利上げが適切」との文言へ引き締め姿勢が和らいだ。このような中、ビットコインは金との相関が強まっており、ハイテク株に近いリスク資産として金利動向に左右されながら、一部では逃避資産としての買いも継続することが考えられる。

一方、来週は米国上院下院でシリコンバレー銀行(SVB)およびシグネチャー銀行の破綻に関する公聴会が開かれる。そこでは当該銀行と暗号資産関連企業との関係についても議論されることが考えられ、当局側が暗号資産への取り締まりを強化する姿勢を打ち出した場合には相場にネガティブな影響が及ぶ可能性はあるだろう。米SECがコインベースを証券法違反の疑いで調査を開始との報道もあり、米国の規制動向は引き続き注視したい。

暗号資産市場では、ステーブルコインやDeFi市場のリスクが意識される中、逃避目的でビットコインに資金を寄せる動きが強まっている。ステーブルコインの時価総額やDeFi市場の預託資産額(TVL)が下がる一方で、ビットコインは強い値動きとなっており、ドミナンスも直近高値として意識される48%付近まで上昇している。来週もビットコイン主導の相場が続く可能性はあるが、強気派が増えてアルトコインに資金が流れ始めた時には急落に警戒が必要である。

直近上値としてBTC=378万円(29,000ドル)、下値としてBTC=339万円(26,000ドル)を意識する。

※1ドル=130.50円で換算(執筆時)