【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,826.69  △129.84 (2/17)
NASDAQ: 11,787.27  ▼68.56 (2/17)

1.概況

先週末の米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は医薬品株などのディフェンシブ銘柄が買われたことで反発しましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株に売りが出たことで続落となりました。19ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に179ドル安まで下落した後持ち直すと前日終値を挟んで一進一退の展開となりましたが、取引終盤に買いが優勢となり引けにかけて上げ幅を広げると引け間際に149ドル高まで上昇し結局129ドル高の33,826ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が11ポイント安の4,079ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も68ポイント安の11,787ポイントとなっています。

2.経済指標等

1月の米輸出物価指数は前月比0.8%上昇し市場予想を上回りました。米輸入物価指数は前月比0.2%低下し市場予想と一致しています。また、1月の米景気先行指標総合指数も前月比0.3%低下となり市場予想と一致しました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が上げ、生活必需品と公益事業が1%以上上昇したほか、ヘルスケアも1%近く上げました。一方で5業種が下げ、エネルギーが3%を超える下落となり、情報技術も1%以上下げました。素材も1%近く下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではメルク(MRK)が3%近く上げたほか、アムジェン(AMGN)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も2%以上上昇しました。一方でシェブロン(CVX)とインテル(INTC)が2%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、開発中のインフルエンザワクチンの臨床試験で効果が一部疑問視されたバイオ医薬品のモデルナ(MRNA)が3%を超える下落となりました。また、半導体株が安くエヌビディア(NVDA)が3%近く下げ、ウエスタンデジタル(WDC)も2%を超える下落となりました。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)とクアルコム(QCOM)も2%近く下げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.04%低い3.82%となりました。ドル円は134円台前半で推移しています。米連邦準備理事会(FRB)による利上げが長期化するとの観測から長期金利が一時3.92%まで上昇したことで135円台前半まで円安が進む場面もありました。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことで小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,500円を引き続き維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)