【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,949.01  ▼207.68 (2/8)
NASDAQ: 11,910.52  ▼203.27 (2/8)

1.概況

米国市場は米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事やニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁のタカ派発言を受けて利上げの早期停止観測や年内の利下げ期待が後退したことから反落となりました。23ドル安でスタートしたダウ平均は朝方にプラスとなる場面もありましたが、4ドル高で伸び悩むと再びマイナスとなり昼前に220ドル安近くまで下落しました。その後昼過ぎに一旦40ドル安程度まで持ち直しました。しかし、戻し切れないと再び下げ幅を広げ取引終盤に256ドル安まで下落し結局207ドル安の33,949ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も203ポイント安の11,910ポイントとなっています。

2.経済指標等

12月の米卸売在庫は前月比0.1%増となり市場予想と一致しました。また、米卸売売上高は前月比変わらずとなり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが4%余り下落したほか、公益事業と情報技術も1%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が下げました。そのなかでもインテル(INTC)が3%近く下落したほか、シェブロン(CVX)も2%以上下げました。ナイキ(NKE)も2%近く下落しています。一方でユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が1%を超える上昇となり、メルク(MRK)も1%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で売上高が市場予想を上回ったことから配車サービスのウーバーテクノロジーズ(UBER)が5%を上回る上昇となりました。ニューヨーク・タイムズ(NYT)も決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことから12%高となり、旅行サイトのトリップアドバイザー(TRIP)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて4%近く上げています。アルファベット(GOOGL)は傘下のグーグルが開催したイベントで人工知能(AI)を使った自動応答ソフトのチャットボット「バード」の回答に誤りあったと伝わったことで7%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.06%低い3.61%となりました。ドル円は131円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか本日は取引時間中の13時25分にトヨタ(7203)が決算を発表する予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)