【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 32,757.54  ▼162.92 (12/19)
NASDAQ: 10,546.03  ▼159.38 (12/19)

1.概況

米国市場は利上げの継続による景気後退を懸念した売りが続き4日続落となりました。ほぼ横ばいでスタートしたダウ平均は朝方に118ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むとまもなくしてマイナスに転じ下げ幅を広げ取引終盤には338ドル安まで下落しました。その後引けにかけて下げ幅を縮めましたが上値は重く結局162ドル安の32,757ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も159ポイント安の10,546ポイントとなっています。

2.経済指標等

12月の全米住宅建設業協会(NAHB)の米住宅市場指数は31と前月から低下し市場予想も下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が下げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが2%を超える下落となったほか、一般消費財・サービスと情報技術、素材、不動産も1%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルト・ディズニー(DIS)が映画「アバター」続編の週末の北米興収が予想を下回ったことで5%近く下げたほか、ナイキ(NKE)も3%近く下落しました。ホーム・デポ(HD)とマイクロソフト(MSFT)も2%近く下げ、アップル(AAPL)とビザ(V)も1%以上下落しています。

ダウ平均構成銘柄以外では欧州連合(EU)の欧州委員会がEU競争法に違反した疑いがあると警告する異議告知書を送付したと発表したことでフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)が4%余り下げました。また、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も目標株価の引き下げを受けて3%を超える下落となっています。

一方でワーナー・ミュージック・グループ(WMG)が投資判断と目標株価の引き上げを受けて1%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.10%高い3.59%となりました。ドル円は136円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか昨日までの3日間で900円以上下げた日経平均が下げ渋り、自律反発の動きをみせるかがポイントとなりそうです。

また、金融政策に変更はないとみられますが本日は昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果が発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)