【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,596.34 ▼350.76 (12/6)
NASDAQ: 11,014.89 ▼225.05 (12/6)
1.概況
米国市場は米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化を警戒した売りが続き大幅下落となりました。10ドル安でスタートしたダウ平均は朝方にプラスとなる場面もありましたが、59ドル高で伸び悩むとマイナスに転じ大きく下げ幅を広げる展開となりました。取引終盤に528ドル安まで下落したダウ平均は引けにかけてやや持ち直したものの上値は重く結局350ドル安の33,596ドルで取引を終え続落となりました。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も225ポイント安の11,014ポイントと3日続落となっています。
2.経済指標等
10月の米貿易収支の赤字額は前月比5.4%増の781億6200万ドルとなりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が下げました。そのなかでもエネルギーとコミュニケーション・サービス、情報技術が2%を超える下落となり、一般消費財・サービスと資本財・サービスも1%以上下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が下げました。そのなかでもウォルト・ディズニー(DIS)とボーイング(BA)が3%を超える下落となったほか、シェブロン(CVX)とアップル(AAPL)、ゴールドマン・サックス(GS)、ビザ(V)、マイクロソフト(MSFT)も1%以上下げました。
一方でユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とトラベラーズ(TRV)、JPモルガン・チェース(JPM)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)、マクドナルド(MCD)、IBM(IBM)が小幅に上げています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株の下げが目立ち、なかでも欧州連合(EU)が個人情報保護のための一段の規制強化を決めたと伝わったことでフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)が6%を上回る下落となりました。
また、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も3%安となり、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)とネットフリックス(NFLX)も2%以上下げています。さらに半導体株も安くアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が4%を超える下落となり、エヌビディア(NVDA)も3%以上下げています。クアルコム(QCOM)とウエスタンデジタル(WDC)も2%を上回る下落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い3.53%となりました。ドル円は137円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が75日移動平均線(昨日時点で27,623円)を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)