【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  32,861.80   △828.52  ( 10/28 )
NASDAQ:  11,102.45   △309.78  ( 10/28 )

1.概況

先週末の米国市場はアップル(AAPL)の市場予想を上回る決算を好感した買いで大幅上昇となりました。171ドル高でスタートしたダウ平均は一日を通して上げ幅を大きく広げると取引終盤に856ドル高まで上昇し結局828ドル高の32,861ドルで取引を終え6日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も309ポイント高の11,102ポイントと3日ぶりに反発となっています。

2.経済指標等

9月の個人消費支出(PCE)は前月比0.6%増となり市場予想を上回りました。米個人所得も前月比0.4%増となり市場予想を上回っています。10月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値も59.9と速報値から上方修正され市場予想を上回りました。一方で9月の中古住宅販売仮契約指数は前月比10.2%低下の79.5となり市場予想を下回りました。7-9月期の米雇用コスト指数は前期比1.2%上昇し市場予想と一致しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスを除く10業種が上げました。そのなかでも情報技術が4%を超える上昇となったほか、コミュニケーション・サービスと公益事業も3%近く上げています。また、金融と不動産、資本財・サービス、生活必需品も2%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はダウ(DOW)を除く29銘柄が上げました。そのなかでもインテル(INTC)が10%を超える上昇となったほか、決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったアップルも7%以上上げました。ハネウェル・インターナショナル(HON)とベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、マイクロソフト(MSFT)も4%以上上昇しています。

ダウ平均構成銘柄以外では半導体株の上昇が目立ち、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が6%近く上げ、エヌビディア(NVDA)も5%近く上昇しています。クアルコム(QCOM)も4%近く上げ、マイクロン・テクノロジー(MU)とテキサス・インスツルメンツ(TXN)、ウエスタンデジタル(WDC)も3%を上回る上昇となっています。一方でアマゾン・ドット・コム(AMZN)が決算で10-12月期の見通しが市場予想を下回ったことから7%近く下げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.10%高い4.02%となりました。ドル円は147円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,500円や75日移動平均線(先週末時点で27,550円)を回復できるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)