【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 30,273.87 ▼42.45 (10/5)
NASDAQ: 11,148.64 ▼27.77 (10/5)
1.概況
米国市場は利益確定の売りが出て3日ぶりに小幅反落となりました。237ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に429ドル安まで下落した後持ち直すと午後に入ってプラスとなり取引終盤に138ドル高まで上昇しましたが、買いが続かず引けにかけてマイナスに転じると結局42ドル安の30,273ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も27ポイント安の11,148ポイントとなっています。
2.経済指標等
9月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は20万8000人増となり市場予想を上回りました。9月のISM非製造業景況感指数も56.7と前月から低下しましたが市場予想を上回っています。8月の米貿易収支の赤字額は前月比4.3%減の674万ドルとなり2021年5月以来の低水準となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、公益事業が2%を超える下落となったほか、不動産も2%近く下げました。また、素材も1%余り下げています。一方でエネルギーと情報技術、ヘルスケアの3業種が上げ、エネルギーは2%高となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではゴールドマン・サックス(GS)が2%近く下げたほか、JPモルガン・チェース(JPM)とダウ(DOW)、ボーイング(BA)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)が1%以上下落しました。また、ウォルマート(WMT)とコカ・コーラ(KO)も1%近く下げています。一方でナイキ(NKE)が3%近く上げ、ビザ(V)も1%余り上昇しました。ダウ平均構成銘柄以外では目標株価の引き下げを受けてゼネラル・モーターズ(GM)が2%を超える下落となりました。自動車用部品販売のオートゾーン(AZO)は自社株買いの増額を発表したことで2%近く上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.13%高い3.76%となりました。ドル円は144円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか利益確定の売りが出やすいなかで日経平均が節目の27,000円を前に底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)