【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 30,706.23  ▼313.45 (9/20)
NASDAQ: 11,425.05  ▼109.97 (9/20)

1.概況

米国市場は長期金利の上昇と翌日に結果発表を控えた米連邦公開市場委員会(FOMC)を警戒した売りが出て大幅反落となりました。131ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に460ドル安近くまで下落した後切り返すと昼過ぎに210ドル安程度まで持ち直しましたが、再び下げ幅を広げると一時は553ドル安まで下落しました。その後引けにかけて下げ幅を縮めたダウ平均ですが結局313ドル安の30,706ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も109ポイント安の11,425ポイントとなっています。

2.経済指標等

8月の米住宅着工件数は年率換算で前月比12.2%増の157万5000戸となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも不動産が2%を超える下落となったほか、素材も2%近く下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が下げました。そのなかでも投資判断と目標株価の引き下げを受けてナイキ(NKE)が4%を超える下落となったほか、キャタピラー(CAT)とホーム・デポ(HD)、トラベラーズ(TRV)も2%以上下げ、セールスフォース(CRM)とJPモルガン・チェース(JPM)も2%近く下落しています。一方でアップル(AAPL)とボーイング(BA)の2銘柄が上げ、アップルはアプリやアプリ内課金サービスの価格を10月5日から引き上げると発表したことで1%を超える上昇となっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、フォード・モーター(F)が7-9月期の低調な利益見通しを発表したことで12%以上下落しました。また、売りが波及しゼネラル・モーターズ(GM)も5%を上回る下げとなっています。さらに決済サービスのペイパル・ホールディングス(PYPL)が投資判断と目標株価の引き下げを受けて3%を超える下落となったうえ、半導体メモリーのウエスタンデジタル(WDC)も投資判断の引き下げを受けて3%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.07%高い3.56%となりました。一時3.60%を付けおよそ11年ぶりの高水準となる場面もありました。ドル円は143円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか明日の未明にFOMCの結果発表を控えて様子見となりやすいなかで日経平均が75日移動平均線(昨日時点で27,520円)や節目の27,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)