日経平均は、26,000円前後の下値で踏みとどまるか
猛暑とともに「夏枯れ」を思わせる雰囲気にもなりつつあります。日経平均はヤキモキする動きになっていて、26,000円前後の下値で踏みとどまることができるかが7月前半の大きなポイントとなりそうです。
6月の月足ローソク足は、上ヒゲと下ヒゲがほぼ同じ長さの陰線となりました。陰線は月初よりも月末が安かったことを意味しており、基本的には弱気という見方になります。
そうは言っても、依然として3月以降のもみ合いの範ちゅうです。煮詰まり感も次第に強くなっており、煮詰まった後の株価は上か下かに放れていくパターンが一般的でしょう。
過去に見る日経平均の7月相場
日経平均の過去5年間の7月相場を振り返ると図表のような動きになります。2017年~2019年はほぼ横ばいの推移でしたが、直近2020年と2021年に関しては終盤に弱含みました。7月の終盤というと決算発表が始まる時期となります。
今週末の7月8日は主なパッシブ型 ETFが分配金支払基準日を迎え、配当金捻出のためのキャッシュ作りの売り需要が8,000億円近く発生する見込みです。直近はETFの影響も数年前に比べると一段と増しています。先週の相場の下落はその売りへの警戒感も作用していたように思います。
果たして、売りが一巡した後に相場は戻せるか?というと、直近2年間は継続して戻っていません。これは毎年話題になることで、所詮、一時的に需給が悪化するだけなので、その反動も一瞬だけといったところでしょうか。
ハイテク株は反発に向かうのか、それとも一段安か
それよりも気がかりなのは、日経平均に与える影響が大きい、最近の半導体関連や電子部品関連のハイテク株の下げの方です。
日本株全般には円安による業績の上振れ期待がカタリストになっていますが、ではなぜ株価は上がらないのでしょうか? このハイテク株の下げは何を示唆しているのでしょう。これも一時的なものなのでしょうか。
一時的であるならば26,000円で踏みとどまり、今後の反発が期待できますが、そうでない場合には3月安値に向けた一段安を覚悟する必要があると思われます。