BTC(ビットコイン)は安値更新を踏みとどまりました。5月26日(木)に350万円台を付けた後、この数日間は360-380万円台で推移しています。
人気NFTゲーム「STEPN」が中国でのプレーを禁止すると発表したことを受けて、先週後半はアルトコイン市場全体が下落しました。その後は大きな騒ぎにならず、一旦、底を打ったように思います。
私は今週から来週にかけて回復傾向が強まるように感じています。米国株式市場も先週後半は反発傾向にあり、ようやく買い戻しの動きが強まりそうです。
6月、7月連続してFRB(米連邦準備制度理事会)による0.50%の利上げが折り込まれており、年末には2.75-3.00%レベルの政策金利が既に金利先物市場で織り込み済みとなっています。そのような状況の中、アトランタ地区連銀のボスティック総裁が9月の利上げを一時停止して検証を行う可能性を示唆する発言をしていることから、私は株式市場がリスクオンに傾き始めたのではないかと考えています。
またバンク・オブ・アメリカのストラテジストも米経済が悪化し、インフレが落ち着けばFRBは9月の金融政策引き締めを一旦停止する可能性があるとの見方を示しています。住宅価格の下落や住宅ローン返済額の急激な上昇が米国民の家計を圧迫している状況ですので、インフレ率が軟化すれば、利上げが早急に止まる可能性もあるのではないでしょうか。そうなれば、米国株や暗号資産の上昇要因となりそうです。
これらのファンダメンタルズを考慮し、今週から、あくまで短期的ですが、下落トレンドは一旦の終了を迎え、反発調整局面が1-2ヶ月続くことをイメージしています。
BTC(ビットコイン)、今週から反発の地合いか
BTC/JPY日足チャートです。
じっくりと下値を切り下げているように見えますが、4月の下落と比較すると、緩慢になっていることがうかがえます。ゴールデンウィーク以降、価格が安定していると言っても良いぐらいです。
現在、SMA30は400万円付近まで下落してきました。あと2-3日もすれば、到達すると思います。前述したファンダメンタルズの状況から、直近は一旦このSMA30まで反発を目標に買い戦略を立てていきたいと思います。
細かいエントリーポイントを4時間足で見てみましょう。
4時間足は右肩下がりのウェッジ形状です。上値抵抗線を抜いてきますと、上昇に弾みがつくと考えられます。MACDは0.00付近での停滞時間がかなり長いので、次のタイミングでどちらかにブレイクすれば、ちょっとしたトレンドになると思います。もちろん、上昇方向にブレイクしてほしいところです。
エントリーのタイミングとしては、現状レベルからの打診買いです。もう1つは、ウェッジの下限ラインからの買いを狙うイメージでしょうか。ただし、そうなると、先週の安値を少し下回る水準まで待たなければなりませんので、少しナンセンスかもしれません。そのため、現状レベルでは打診買いではなく、通常エントリーの半分程度の買いを、もう1つはこの下限ラインまで待って買いを狙う方が良いような気もしています。
先週まで弱気目線でしたが、今週より、マーケットへの見立てを中立〜強気に転換していこうと思います。
ETH(イーサリアム)、ダイバージェンス発生中
続いてETH/JPY日足分析です。
先週、ETH(イーサリアム)はBTCよりも下落率が大きいものとなりました。2022年の最安値を更新しており、引き続き軟調な地合いが続くように思います。しかし、MACDはダイバージェンスを発生させており、反発すれば、一定の戻りが期待できる状況です。
SMA30は現状28万円前後で推移しており、短期的にここまでの回復を見込めるとは思いませんが、一旦25万円付近まで戻りを試すようなら、下げ止まりの兆しが見えてくるのではないでしょうか。
BTCほど強気ではありませんが、ETHも弱気から中立程度に目線を切り替えて、そろそろ本格的な買い戻しの準備を検討し始めました。
いずれにしても、BTCから買いトレードを本格的に再開し、少し遅れてETHも再開するシナリオを描きながら今週のトレード戦略を練っていきたいところです。
今週のトレードレンジは、
BTC/JPY:350-420万円(コアレンジ:360-400万円)
ETH/JPY:20-27万円(コアレンジ:21-25万円)と考えています。