25日移動平均線の向きはどうなったのか?
前回のコラムでは、25日移動平均線に注目する必要があると解説しました。また、週末(4月22日)には27,000円台で推移すると同時に、その後も上昇を続けていかなければ、25日移動平均線が下向きに変化してしまうことが分かります、とも解説しました。
結果を見ますと、4月22日の急落で25日移動平均線の上向きは維持されましたが、上昇角度が緩やかになってしまいました。
また、その翌営業日の下落で25日移動平均線は一気に下向きに変化しているのが分かります。このように、25日前の価格と当日の価格をあらかじめ比較することによって、取引開始時から25日移動平均線の向きが下向きに変化することが予測できるわけです。
これは25日移動平均線に限ったことではありません。スイングトレードやデイトレードを行うトレーダーは5日移動平均線など全ての移動平均線を同様に予測することができますので、トレードする日に「買いでエントリー」するのか、あるいは「売りでエントリーする」のか、といった判断に役立てることができます。
新たな窓が発生、その窓の種類とは?
さて、25日移動平均線が下向きに変化してしまった中で、再び新たな窓が2つも発生してしまいました。この窓はどの種類の窓なのでしょうか?私はコモンギャップ(=普通の窓)ではないかと考えています。
理由は、過去の値幅の範囲内で発生しているからです。そのため、直ぐに埋めることも考えられるのではないかと思われます。仮に埋める場合は、4月12日の終値と21日の終値の値幅の範囲内でのもち合いが発生する可能性があります。
一方で、窓を埋められずに下落が続くことも可能性としては否定できませんが、どのような場合に窓を埋めることが考えられるのか、あるいは窓を埋めることができないのか、を考えてみたいと思います。
下向きの移動平均線を突破できるかが窓埋めのカギ
今回発生した2つの窓を埋めるために、株価の動きで重要なことは何なのでしょうか。
私は2つあると考えています。1つは、下向きに変化した25日移動平均線に加え、既に下向きとなっている75日移動平均線や5日移動平均線を上回って維持できるかです。2つ目は4月12日の安値を割り込まないことです。
これらの2つの条件を満たすことができれば、もち合いが形成されて窓を埋めることが視野に入ると思われます。
また、5日、25日、75日と全ての移動平均線を上回って維持するようですと、200日移動平均線に接近することも考えられそうです。
しかし、その一方で、下向きの移動平均線を上回って維持することができなかったり、4月12日の安値を割り込んだりするようですと株価は下放れたということになり、まだ埋まっていない3月15日から17日までの間にあけた2つの窓を埋めることが視野に入るのではないかと思われます。