【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,564.59  △344.23 (4/13)
NASDAQ: 13,643.59  △272.02 (4/13)

1.概況

米国市場は決算発表がスタートするなか決算を期待した買いが入り反発しました。53ドル安でスタートしたダウ平均ですが79ドル安で下げ渋ると直ぐにプラスに転じその後は上げ幅を大きく広げる展開となりました。取引終盤に378ドル高まで上昇したダウ平均は結局344ドル高の34,564ドルで取引を終え反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も272ポイント高の13,643ポイントとなり4日ぶりに反発しています。

2.経済指標等

3月の米卸売物価指数(PPI)は前年同月比11.2%上昇し市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、一般消費財・サービスが2%を超える上昇となったほか、情報技術と素材、エネルギー、コミュニケーション・サービスも1%以上上げています。一方で公益事業と金融の2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が上げました。そのなかでもボーイング(BA)が3%以上上げ上昇率トップとなったほか、ウォルマート(WMT)とアメリカン・エキスプレス(AXP)、ハネウェル・インターナショナル(HON)も2%を超える上昇となり、マイクロソフト(MSFT)とナイキ(NKE)も2%近く上げています。一方でJPモルガン・チェース(JPM)とトラベラーズ(TRV)の2銘柄が下げ、JPモルガン・チェースは決算が大幅な減益となったことで3%を上回る下落となっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、決算で旅客需要の増加から4-6月期の業績回復の見通しを示したデルタ航空(DAL)が6%を超える上昇となりました。他の空運株にも買いが波及しアメリカン航空グループ(AAL)も10%余り上げ、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も5%以上上昇しています。また、クルーズ船株も買われノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)が6%以上上げ、カーニバル(CCL)も5%を超える上昇となりました。ロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)も4%高となっています。さらに主力ハイテク株も高く電気自動車のテスラ(TSLA)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)が3%以上上げています。半導体株も堅調でクアルコム(QCOM)とエヌビディア(NVDA)が3%以上上げ、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も3%近く上昇しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い2.70%となりました。ドル円は125円台後半で推移しています。一時は126円台前半まで円安が進み、2002年5月以来およそ20年ぶりの円安水準を付ける場面がありました。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)