今週(1月21日~1月27日)の相場動向

相場回顧 BTC:米FOMCにかけて相場は下げ止まらず一時BTC=35000ドル割れ

ビットコインは、米国における早期利上げ観測の高まりによって米国株が続落するなか、同様に売りが強まりBTC=452万円(40000ドル)を割り込んだ。エルサルバドルによる買い増しなども見られたが、米SECによるビットコイン現物ETFの非承認も相次ぐなか、相場は下げ止まらずBTC=395万円(35000ドル)付近まで下落した。24日には、ウクライナ情勢を巡って米国株の下げ幅が一時的に拡大したことを受けてBTC=373万円(33000)付近まで価格を下げたが、米国株の反発とともにBTC=418万円(37000ドル)付近まで急回復した。その後は、ロングポジションの清算によって下げへの警戒感が和らいだこともあり、買い戻しが進んだ。米FOMCにかけて思惑的に一時BTC=441万円(39000ドル)付近まで上昇したが、米FRB議長がタカ派寄りの姿勢を明確に示すと米国株とともに売りに転じ、再びBTC=407万円(36000ドル)付近まで急落した。

 

来週(1月28日~2月3日)の相場予想

金融市場の観点ではBTCの売り目線が続くも、業界内の動きは活発

米FOMCではサプライズはなかったものの、FRB議長の発言によって金融引き締めへの転換が明確に示された。3月での利上げがほぼ確実視される状況で、最近では0.25ポイント以上の利上げを予想する声も増えており、このまま懸念が継続すれば米国株とともに売りが続くことは考えられる。

一方で、米国では新型コロナウイルスの新規感染者数が減少する傾向にあり、オミクロン変異株についても各社によるワクチンの治験が始まっている。感染状況の改善が見られれば米国株とともに買い戻しが入ることもあるだろう。しかし、米雇用統計などの改善によってインフレ懸念が強まった場合にはやはり売りが意識される。

このように金融市場の観点では売り目線となっているが、暗号資産市場ではツイッターやメタ、ユーチューブなど大手SNSのNFT関連報道や、米大手暗号資産取引所FTXの資金調達、米地方銀行による暗号資産取引サービスの開始など動きは活発なままである。金融市場の状況が改善されれば早いペースで回復に向かうことも考えられるだろう。

その他、米国政府が暗号資産関連の大統領令を検討しているとの報道もあり、暗号資産規制の新たな動きには注視したい。

直近上値としてはBTC=452万円(40000ドル)、下値としてはBTC=373万円(33000ドル)を意識する。