今週(1月7日~1月13日)の相場動向

相場回顧 BTC:売りが継続するもBTC=40,000ドルがサポートラインに

ビットコインは米国債利回りが上昇するなかで売りが継続した。海外の暗号資産取引所におけるハッキング事件や、イーサリアムのセカンドレイヤー(※)におけるバグなど悪材料も見られ、10日には米国株の下落とともに一時BTC=458万円(40000ドル)を割り込んだ。しかし、同水準がサポートラインとして意識され、底堅く推移した。その後、米FRB議長の議会証言の内容が市場の想定内であったことを受けて安心感から米国株とともに買い戻しが強まった。また、米12月消費者物価指数も約40年ぶりの歴史的な高水準となったが、概ね市場予想に沿った内容であったためにさらなる買いにつながった。米国株が続伸するなか一時BTC=504万円(44000ドル)まで回復した。

 

来週(1月14日~1月20日)の相場予想

BTCは買い戻しが強まる可能性はあるが、上昇転換の決め手に欠くか

米国においてさらなる利上げ観測が高まり、グロース株とともにビットコインも売りが継続する可能性が高まっていたが、FRB議長ら当局が市場の思惑を上手くコントロールしており、利上げに対する過度な懸念は後退している。市場予想を超えるサプライズによって再び利上げ観測が高まる場合には再び売りが強まることも考えられるが、BTC=458万円(40000ドル)付近では底堅く推移するだろう。

一方で、暗号資産市場では米上場企業のビットファームズ【BITF】によるビットコインの買い増しや、フィデリティ(カナダ支社)によるビットコインETFのファンド組み入れなどポジティブなニュースも見られ、底打ち感から買い戻しが強まる可能性もある。

しかし、ビットコインの上昇転換の決め手に欠く状況では、ドミナンスの回復後にアルトコインの売買が繰り返されているため、再びドミナンス40%を割り込んだ際には急な価格変動に警戒が必要である。

直近上値としてBTC=515万円(45000ドル)、下値としてBTC=458万円(40000ドル)を意識する。