今週(12月31日~1月6日)の相場動向

相場回顧 BTC:早期利上げ観測などから米国債利回りが急上昇するなか下落

ビットコインは年末にかけて値動きが荒くなる場面は見られたが、年始からは薄商いのなかでもみ合いの展開となった。3日の米国株が史上最高値更新でスタートし、早期利上げ観測などから米国債利回りとドルが上昇すると、ビットコインは金に並んで売りが強まった。米国株が連日の史上最高値更新となるなか、米NYDIGのビットコイン現物ETFが審査延期になったこともあり、軟調な推移が続いた。BTC=534万円(46000ドル)付近では底堅く推移していたが、5日にタカ派的な内容の米FOMC議事要旨が発表されると米国株ととも下落した。その後、米国債利回りがさらに上昇するなかでBTC=499万円(43000ドル)付近まで価格を下げた。

 

来週(1月7日~1月13日)の相場予想

BTCは金融市場を見ると売り目線が強いが底堅い推移を予想

新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染が拡大する一方で、重症化リスクは低いとの報告が相次いでいることから、景気後退への懸念が和らいでいる。そのなかで米国では早期利上げの期待が高まり、米10年国債利回りは昨年4月以来の高水準まで上昇し、多くの通貨に対してドル買いが強まっている。

このようななか来週の米12月消費者物価指数などを受けて米国債利回りがさらに上昇すれば、金利の付かないビットコインへの投資妙味が薄れ、売りが継続する可能性はあるだろう。また、金利上昇局面で米国株が大きく下落した際には同様に価格を下げると思われる。

一方で年が明けてからは暗号資産業界において特段悪いニュースもなく、米ゴールドマン・サックスがBTC=10万ドルの可能性に言及したレポートを発表するなど強気の見方もあり、下落時には相応に底堅さを示すだろう。

直近上値としてはBTC=534万円(46000ドル)、下値としてはBTC=464万円(40000ドル)を意識する。