今週(10月22日~10月28日)の相場動向

相場回顧 BTC:ビットコイン先物ETFの熱狂ぶりが一服、ドミナンス低下とともに下落するも底堅く推移

ビットコインは史上最高値を更新してから次第に短期筋の売りが強まった。米国ではプロシェアーズに続き、ヴァルキリーが手掛けるビットコイン先物ETF「ヴァルキリー・ビットコイン・ストラテジーETF【BTF】」の取引がスタートしたが、歴史的なデビューとなった第一号と比べて商いは落ち着いていた。ビットコイン先物ETFへの熱狂ぶりが一服し、ビットコインの騰勢が弱まるなかアルトコイン物色の動きも強まり、ビットコインはドミナンス低下とともに大きく下落した。その後一時は反発したものの売りが継続し、BTC=684万円(60000ドル)を割り込んだ。DeFiで大規模な不正流出事件が発生するなど悪材料も見られたが、エルサルバドルによるビットコイン追加購入の発表もあり、BTC=661万円(58000ドル)付近では底堅く推移した。
一方で、今週にアップデートを控えていたイーサリアムやDeFi関連銘柄などは対ビットコインで強い値動きとなった。

 

来週(10月29日~11月4日)の相場予想

BTCは調整入りするも底堅い推移を予想、米FOMCにも注目

ビットコイン先物ETFへの期待によって史上最高値を更新してから一旦は調整入りしている。しかし、米国では年内に複数のビットコイン現物ETFの審査期限を控えており、ビットコインETFの話題は継続すると思われる。また、ヴァルキリーがレバレッジ型のビットコイン先物ETFを新たに申請するなど、ビットコイン先物ETFの商品が多様化する動きもある。このようななか来週も売りが継続する可能性はあるが、底堅い推移となるだろう。

また、来週は米国でFOMCが開催され、市場予想の通りFRBがテーパリングを決定するかどうか、また利上げ時期についてどう言及されるのかが注目される。パウエルFRB議長の会見のニュアンスによっては株式市場とともに暗号資産に売りが強まることは考えられるが、いずれにしても来年以降の利上げまで不透明要因も多いことから、相場への影響は限定的と予想する。

直近上値としてはBTC=730万円(64000ドル)、下値としてはBTC=650万円(57000ドル)を意識する。