今週(8月13日~8月19日)の相場動向

相場回顧 BTC:アルトコイン物色のなか一時は上昇するも、市場懸念とともに再び下落

ビットコインはBTC=482万円(44000ドル)付近まで価格を下げていたが、DeFiプロジェクトのポリネットワークで起きた大規模ハッキング事件が無事に解決され、大きく反発した。テザーによる流出資産の凍結や、セキュリティ会社スロウミストらの協力によって流出分のほぼ全額をハッカーから回収することに成功した。DeFiやNFT関連銘柄を中心にアルトコインが物色されるなかBTC=526万円(48000ドル)付近まで上昇した。しかし、その後は上値が重く、中国や韓国などで暗号資産関連業者を取り締まる動きが再び意識され、次第に売りが強まった。米国における年内のテーパリング開始の見方が強まったことを受けて米国株が下落したこともあり、再びBTC=482万円(44000ドル)付近まで下落した。

※現在はBTC=515万円(47000ドル)付近まで大きく反発している。

 

来週(8月20日~8月26日)の相場予想

市場懸念もあるなかアルトコイン過熱後の急落に警戒だが、BTCは底堅い推移を予想

ソラナ(SOL)やアバランチ(AVAX)といったDeFiおよびNFT関連銘柄や、財団の活動再開が発表されたドージコイン(DOGE)、国内での上場も控えるエイダコイン(ADA)などアルトコインが強い値動きとなり、ビットコインのドミナンスも下落が続いている。

このようななかアルトコインの過熱後の急落には警戒が必要だろう。各国における暗号資産規制リスクが上値を重くしている。また、来週は各国中銀総裁らが一堂に会するジャクソンホール会議を控え、その内容を受けて米国におけるテーパリング早期化の可能性が一層強まれば、米国株とともに売りが強まることも考えられる。

しかし、大規模なDeFiハッキング事件も市場に大きな影響を及ぼすことなく解決し、米国企業を中心とする暗号資産関連事業の動きや、マイニング環境の改善傾向も引き続き見られる。一時的に下落したとしても底堅く推移するだろう。

直近上値としては今週上値のBTC=526万円(48000ドル)、下値としてはBTC=460万円(42000ドル)、過熱気味のアルトコインの反落リスク等から今週よりやや下に広めのレンジを意識する。