直近5年平均の傾向と今後の動き
新興市場に上場する企業の決算も一巡しました。先週はマザーズ市場全体の5~6割の企業が決算発表をしており、これから選別物色が本格化する展開が予想されます。
一方、週明け8月16日のマザーズ指数は3.6%安と、年初来安値をあっさりと更新する弱い動き。出鼻をくじかれる感じでしたが、そもそも直近5年平均では7月、8月はおおむね弱い傾向があります。2020年の8月は強かったイメージが残っていますが、2021年は現在のところ、直近5年平均と同じく右肩下がりです。
下図のように、2016年以降、月足ローソク足の「陰」と「陽」で見ると、7月は2021年含めて6年連続で陰線でした。8月はまばらですが、9月は陽線が多いと言えます。言うなれば「7月下落、8月値固め、9月反発」といったところでしょう。2021年も9月は反発で良いのでしょうか?
マザーズ指数を日足の短いチャートで見ると明らかに下げ相場。しかし、月足では24ヶ月移動平均線と60ヶ月移動平均線が重なるフシ(1,030ポイント前後)まで調整が進んだように見えます。一目均衡表では雲上限に近い水準です。
材料や外部環境がどうであれ、「8月値固め」となるためには、そろそろフシで下げ止まらないとなりません。まさに正念場です。
【図表】7月から12月までの月足ローソクの「陰」と「陽」(2016~2020年)