外出自粛、ステイホームという言葉が頻繁に出るようになってから1年強。お家時間を充実させるために、様々な「サブスク」契約をしている人も多いことでしょう。

しかし、様々なサブスクを契約することで月々の支出が増えすぎてはいないでしょうか。便利でお得と感じるサブスクですが、上手に付き合うには整理整頓することも必要です。

多様化するサブスクサービス

「サブスク」とはサブスクリプションの略です。「製品やサービスなどの一定期間の利用に対して、代金を支払う方式」のことで、「月額制」とか「定額制」のような支払いの仕方で受けるサービスや商品のことを指します。

身近なもので言えば、Netflix、Huluなどの動画配信サービスやdマガジン、楽天マガジンなどの雑誌読み放題サービス、Apple Music、Spotifyといった音楽配信サービスなどがあります。これらの何か1つは利用しているという人も多いのではないでしょうか。

また、例えば家計簿アプリの有料プランもサブスクになりますし、自動車を月額で借りるトヨタのKINTO、最近はコロナ禍のためかあまり聞かなくなりましたが、飲食店の定額制サービスもあります。他にも野菜や水などの食材の配送やIQOSのような加熱式タバコにもサブスクのサービスがあります。

私たちの周りにはたくさんのサブスクがあり、知らず知らずのうちに利用しています。そのため、使わないサービスを契約し、お金を払い続けているというケースも多くなりました。使っていないサービスにお金を払うというのは、ちょっともったいないですね。

サブスクの重複加入に注意

サブスクは、契約前にお試し期間を設けていたり、商品自体をお試しさせてくれたりするケースが多くあります。まずはその良さを試してね、という期間になるのですが、これが実は厄介です。お試し期間の終了を忘れ、そのままサービスを継続し、課金されてしまうケースが多発しているのです。

商品があれば、お試し期間を過ぎた後に継続するかどうか判断する機会を見つけられるのですが、動画や雑誌などのネットを操作して見るだけのサービスでは、解約を忘れがちになってしまうのです。

実際、こんなケースがあります。はじめは様々なサービスが受けられるからとAmazon プライムを利用していたのに、Netflix、Hulu各々で観たい映画が無料になっていて、無料期間だけ契約。無料期間を数日残して解約しようとすると、「あと〇日無料でご利用いただけます」という表示。なんとなくもったいなくて解約を中断したら、そのまま忘れてしまう。

そして料金はクレジットカードから引き落とされ、1,000円前後という負担の少ない金額ということもあり、支払っていることにすら気付かず時が経ってしまう。このようなことも起こっているのです。

動画配信サービス、雑誌読み放題サービス、音楽配信サービスなど、同分野の月額配信サービスには、類似した内容のものがサブスクとして提供されている場合が多いと思います。

もちろんそのサービス提供会社により得手不得手もあるでしょうから、全く同じサービスとは言えませんが、比較して、自分もしくは家族がみんなでよく使うだろうサービスに絞るということも大切なことです。

お家時間が増えているから同じようなサービスが2つ、3つあっても良いだろうという考え方ではなく、サブスクは利用料を払っている分使い倒せるサービスを選ぶ、という基準で考えてみてはいかがでしょうか。

定期的なサブスク契約の棚卸を

このような重複した契約は、ムダな支出だと言えます。ステイホームの期間は、その問題点を見過ごしがちです。思い当たる方は、今のうちにサブスク契約の棚卸をしてみましょう。動画配信サービスはいくつ契約していますか?雑誌、音楽のサブスクはいくつありますか?

また、水やサプリメントはきちんと飲んでいて、余っていませんか?有料のクラウドサービスは使っていますか?お金を払っているのに使っていないサービスはないでしょうか。契約をするごとに、ノートなどに記録しておき、見直しが簡単にできるようにしておくと良いでしょう。

この記録と見直しの習慣が、家計の改善につながるケースが増えています。無駄に支出を増やしているのなら、その分を投資の原資に充てたほうが、ずっと効率が良いというものです。

世の中は便利になっていますし、お得な商品やサービスも増えています。サブスクもその1つでしょう。このような使い勝手の良いサブスクと上手に付き合っていくために、定期的な確認、見直しをすることを心がけましょう。