【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,084.15 △188.11 (5/20)
NASDAQ: 13,535.74 △236.00 (5/20)
1.概況
米国市場は前日に急落した暗号資産のビットコインが反発したことや長期金利の低下を受けてハイテク株に買いが入り4日ぶりに反発しました。10ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に337ドル高まで上昇した後一旦140ドル高程度まで弱含みましたが、取引終盤に持ち直すと320ドル高余りまで再び上昇しました。しかし、引けにかけて上げ幅を縮めると結局188ドル高の34,084ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も236ポイント高の13,535ポイントとなっています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比3万4000件減の44万4000件となり市場予想を上回る改善となりました。また、4月の米景気先行指標総合指数も前月比1.6%上昇し市場予想を上回りました。一方で5月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は31.5と前月から低下し市場予想も下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも情報技術が2%近く上昇したほか、コミュニケーション・サービスと不動産、ヘルスケアも1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上げました、そのなかでもアップル(AAPL)が2%余り上昇したほか、ボーイング(BA)とマイクロソフト(MSFT)、アムジェン(AMGN)、ウォルト・ディズニー(DIS)、トラベラーズ(TRV)、セールスフォース・ドットコム(CRM)、インテル(INTC)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)も1%以上上げています。一方でキャタピラー(CAT)とダウ(DOW)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、JPモルガン・チェース(JPM)が小幅に下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、暗号資産のビットコインが反発したことで暗号資産交換業者のコインベース・グローバル(COIN)が4%近く上げ、ビットコインを多く保有する電気自動車のテスラ(TSLA)も4%を超える上昇となりました。また、ハイテク株が買われるなか動画配信のネットフリックス(NFLX)が3%近く上げたうえ、半導体株も堅調でエヌビディア(NVDA)が4%近く上げ、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も2%を超える上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%低い1.62%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)